モロッコ

Designcafe™ の主宰者、平澤太のブログです。デザイン考、ライフワーク、インサイト、旅行などを不定期に綴っています。

Morocco 2017 Vol.03|Fes el bali فـاس‎ フェズの旧市街 1

Borj Fez, Fès, 街で一番大きなショッピングセンターでカルフールが入っています

Bab Boujloud “The Blue Gate” ブージュード門。この門が旧市街の正門とされています。

レストラン

Bab Boujloud “The Blue Gate” ブージュード門を入って直ぐレストランや商店がもの凄い密度で立ち並びます

旧市街の街の様子。目抜き通りのルー・タアラ・スギヤ。

旧市街の街の様子。目抜き通りのルー・タアラ・スギヤ。

今回の宿、Dar El Bali(ダル エル バリ)の玄関。似た様な玄関が多いので凄く迷いました。

Dar El Bali(ダル エル バリ)の中庭上部

Dar El Bali(ダル エル バリ)のプリンセス、アミハ。ノルウェージャンフォレストキャットのツンデレちゃん。

今回の宿、Dar El Bali(ダル エル バリ)の玄関。似た様な玄関が多いので凄く迷いました。

Dar El Bali(ダル エル バリ)の中庭のテーブルセット

Dar El Bali(ダル エル バリ)の中庭正面反対側。この1階に泊まりました

今回の宿、Dar El Bali(ダル エル バリ)の中庭正面。典型的なアラベスク様式でシンメトリー

Dar El Bali(ダル エル バリ)の中庭反対面。典型的なアラベスク様式でシンメトリー

Dar El Bali(ダル エル バリ)の中庭反対面。典型的なアラベスク様式でシンメトリー

Dar El Bali(ダル エル バリ)の中庭反対面。

Dar El Bali(ダル エル バリ)の中庭反対面。典型的なアラベスク様式でシンメトリー

Dar El Bali(ダル エル バリ)の中庭反対面。典型的なアラベスク様式でシンメトリー

Dar El Bali(ダル エル バリ)の部屋の内部

Dar El Bali(ダル エル バリ)の部屋のドアの開閉。二重ドアで凝っています。

Dar El Bali(ダル エル バリ)の部屋内部のアラベスク様式のタイル装飾

中庭の隅に置いてあった、レストランのショップカード

Fesの夕景。南側を眺める

Fesの夜景。北側を眺める

Fesの街の路地

Fesの路地

Fesの路地

Fesのメインストリートの一つ、タラースギラの露天商

Fesのメインストリートの一つ、タラースギラの露天で売られていたフルーツ

Fesのルー・デポストの風景

Fesのルー・タラーデ・ポストの風景

Fesの通りの一つ、ルー・タラーデ・ポストをレストランChez Hakimから眺める。

Chez Hakimで出されていたミートプレート

Restaurant Chez Hakim(シェズ・ハキム)の店内の様子

先付けのオリーブとモロッコの伝統的なスープ、ハリラ。

モロッカンサラダ

Chez Hakimのハリラ。モロッコの伝統的なスープ

Chez Hakimのラムチョップ

Chez Hakimのチキンタジン。抜群の美味しさ。

Chez Hakimのベジタブルタジン鍋。これも抜群。

Chez Hakimの看板。目印はこれだけ。笑

Fesのメディナの風景

Fesのメディナの至る所にある、水汲み場。アラベスクのタイル装飾が美しいです。

Fesのメディナのメインストリート、タラー・ケビラ。露天が店じまいした後。

Fesのメディナのメインストリート、タラー・ケビラの露天

Fesのメディナのメインストリート、タラー・ケビラの露天

Fesのメディナのメインストリート、タラー・ケビラの路地

リヤド、ダル・エル・バリ近所の路地

リヤド、ダル・エル・バリ近所の路地の落書き

リヤド、ダル・エル・バリ近所の路地

Dar El Bali(ダル エル バリ)の部屋内部のアラベスク様式のタイル装飾

Dar El Bali(ダル エル バリ)の部屋でメールチェック中の平澤。メクネスワインを3本持ち込み、オーナーさんに呆れられました。笑

 世界遺産 フェズの旧市街 Fès el bali

フェズはラバト、マラケシュ、メクネス、カサブランカといった都市と共にモロッコの観光資源となっていて、その複雑な構造の旧市街地は迷路にも例えられ、1981年にユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されています。この旧市街はFes el bali(フェズ・エル・バリ)と呼ばれていますが、Fesの街全体では北側に位置し、駅を含めた現在の街のインフラは南側の新市街に集中しています。

今回泊るリアドがあるフェズの旧市街、フェズ・エル・バリはチュニジアからの移住者の居住区が元となったフェズ川西岸のカイラワーン地区と、イベリア半島からの移住者の居住区が元となった東岸のアンダルス地区で構成されおり、二つの地区は川をまたぐ市壁に囲まれています。

Borj Fez, Fès, 街で一番大きなショッピングセンターでカルフールが入っています。モダンな建築。

Fes駅からタクシーで10分程度のCTM(国営バス)のバスターミナルへ向かい、明後日のシャウエン行きのバスチケットを購入してから、晩酌用のメクネスワインを手に入れようと街で一番大きなショッピングセンターであるBorj Fezへ。この日の宿である、リヤドは旧市街の中にあり遅くまでやっているBarは皆無で、街中でお酒を飲める所が限られるからです。

Bab Boujloud “The Blue Gate” ブージュード門。この門が旧市街の正門とされています。コンパクトな門。


Bab Boujloud “The Blue Gate” ブージュード門脇のモロッカン・レストラン


Bab Boujloud “The Blue Gate” ブージュード門を入って直ぐレストランや商店がもの凄い密度で立ち並びます


旧市街の街の様子。目抜き通りのルー・タアラ・スギヤ。


旧市街の街の様子。目抜き通りのルー・タアラ・スギヤ。

今回の宿、リヤド Dar El Bali(ダル・エル・バリ)へ

Fes滞在中の宿は、Bab Boujloud “The Blue Gate” ブージュード門から徒歩で10分くらいの場所にあるDar El Bali(ダル・エル・バリ)にお世話になりました。フランス人のオーナーさんとモロッコのスタッフさん、そしてノルウェージャンフォレストキャットのアミハがおもてなししてくれるこじんまりとした素敵なリヤドです。リヤドは本来、モロッコの伝統的な住宅を意味しますが、こと旅行で使う場合は民宿のような宿をさします。フェズ旧市街の住宅では中庭が室内空間として積極的に利用されていて、中庭の上に簡素な屋根が掛かっている事が多く、これだけの人口密度があっても建物の中は開放感があり、静かで驚かされます。

今回の宿、Dar El Bali(ダル エル バリ)の玄関。似た様な玄関が多いので凄く迷いました。


Dar El Bali(ダル エル バリ)の中庭正面。典型的なアラベスク様式でシンメトリー


Dar El Bali(ダル エル バリ)の中庭正面反対側。この1階に泊まりました


Dar El Bali(ダル エル バリ)の中庭上部


Dar El Bali(ダル エル バリ)の中庭のテーブルセット


Dar El Bali(ダル エル バリ)のプリンセス、アミハ。ノルウェージャンフォレストキャットのツンデレちゃん。


Dar El Bali(ダル エル バリ)の中庭反対面。典型的なアラベスク様式でシンメトリー


Dar El Bali(ダル エル バリ)の部屋の内部


Dar El Bali(ダル エル バリ)の部屋のドアの開閉。二重ドアになっており、象嵌の装飾で凝っています。


Dar El Bali(ダル エル バリ)の部屋内部のアラベスク様式のタイル装飾


中庭の隅に置いてあった、レストランのショップカード


Dar El Bali(ダル エル バリ)の部屋内部のアラベスク様式のドアの象嵌


部屋でメールチェック中の平澤。メクネスワインを3本持ち込み、オーナーさんに呆れられました。。

典型的なフェズの家屋を改修してつくられたリヤドDar El Bali(ダル エル バリ)ですが、宿としての機能を最小限に抑え、できるだけ往年の姿で残されており、写真の様なモロッコイスラムの建築様式やアラベスク様式が堪能出来ます。幾何学性、左右対称、反復はアラベスクの神髄でありイスラムの象徴です。西アジアから中東、北アフリカに広大な信者圏を保つイスラム教ですが、建築に関しては一定の規則性の中に地域特性があり、バリエーションがあります。モロッコの場合、メッカから遠くは慣れている事もあるのかもしれませんが、例えばモスクのミナレット(塔)は見慣れた円形ではなく箱形でモダンな印象があります。

イスラム教は偶像崇拝(仏教であれば仏像、キリスト教であればキリスト像にあたるもの)を堅く禁じていますから、生き物の姿を描く絵画や彫刻が発達しなかった訳で、その代わりアラベスクのような幾何学性を伴うタイルパターンや象嵌が発達する訳です。これを最大限に生かすのは、建築であり空間でムスリムの芸術的表現と意欲が高度に発揮されています。また、カリグラフィーや写本技術(コーランを広めるため)隆盛を極めることになります。

 Fes el bali。街の夜景

Fesの夕景。南側を眺める


Fesの夜景。北側を眺める


Fesの街の路地


Fesの典型的な路地


Fesのメインストリートの一つ、タラースギラの露天商


Fesのメインストリートの一つ、タラースギラの露天で売られていたくるみ?


Fesのルー・タラーデ・ポストの風景


Fesの通りの一つ、ルー・タラーデ・ポストをレストランChez Hakimから眺める。


Fesのメディナの風景


Fesのメディナの至る所にある、水汲み場。アラベスクのタイル装飾が美しいです。


Fesのメディナのメインストリート、タラー・ケビラの露天


Fesのメディナのメインストリート、タラー・ケビラ


Fesのメディナのメインストリート、タラー・ケビラの露天


リヤド、ダル・エル・バリ近所の路地


リヤド、ダル・エル・バリ近所の路地の落書き


リヤド、ダル・エル・バリ近所の路地

Fes。初日の夕食 

Chez Hakimの看板。目印はこれだけ。笑


Restaurant Chez Hakim(シェズ・ハキム)の店内の様子


Chez Hakimで出されていたミートプレート

Fes初日の夕食は、トリップアドバイザーで評判の良かったレストラン Chez Hakimにしました。リヤド、ダル・エル・バリから徒歩5分程度。Fesの旧市街では、モロッコ料理以外のレストランを探す方が酷なのですが(笑)僕的には旅行中ずーっとモロッコ料理でも飽きない自信があるので、迷わずこの店へ。 

Chez Hakimの先付けのオリーブとひよこ豆の和え物。


Chez Hakimのモロッカンサラダ


Chez Hakimのハリラ。モロッコの伝統的なスープ


Chez Hakimのラムチョップ


Chez Hakimのタラのタジン鍋。抜群の美味しさ。


Chez Hakimのベジタブルタジン鍋。これも抜群。

欲張りすぎて頼んでしまった事もあり、食べきれず少し残してしまったのですが、 どれもこれも安定の美味しさ。モロッコは野菜も豊富で海産物も肉(豚や肉食動物以外)も豊富なので、自ずとレシピのバリエーションも豊富。今回の旅全体で言えますが、食で外す事は無かったです。美味しいものを食べると印象に残るし、良い思い出になりますからね。ちなみにこれだけ食べて180MAD(=2020円。2017年2月)。

 レストラン Chez Hakim
n 12 El Batha, Rue de la Poste | Fes, Fes 30030
+212 5357-40816

 

Morocco 2017 Reported by Futoshi Hirasawa

過去のDesigncafeのデザイン旅行記はこちらのページでご覧ください。

Morocco 2017 Vol.02|Casablanca~Fez الدار البيضاء ~ فـاس‎ カサブランカ〜フェズへ

カサブランカの街並

ホテルディワン近くの商店街。店が撤退してがらんとしています。

Tramway de Casablanca(カサブランカ市電)2012年に開通。券売機の調子が悪く、しかも硬貨のみ。 カサ・ボヤジャール駅のような大きな駅でデポジットを先に済まして使うのが正しいようです。笑

Tramway de Casablanca(カサブランカ市電)2012年に開通したので列車が新しい。

Tramway de Casablanca(カサブランカ市電)の車両

カサ・ボヤジャール駅。メクネス、Fesへはこの駅から向かうことになります。

カサ・ボヤジャール駅から一緒だった親子2人組

カサ・ボヤジャール駅から一緒だった親子2人組

お菓子で子供達の気を引いてみる

車内は結構暗いです

列車最後部や連結部が喫煙スペースになっています

車両が少しくたびれていましたが、車内販売もあり快適

寄って来た (^^)v

そのニットが欲しいよ、ムハンマドくん

一等席(コンポーネント)の様子

フェズ駅のオリーブの木

フェズ駅、番線サイン

フェズ駅、駅名サイン

フェズ駅、駅舎からホームをみたところ

フェズ駅のホール。原則写真撮影禁止で、撮っていたら止められました。ごめんなさい。。

フェズ行きバスターミナルのトランジットリスト

バスターミナルに併設されたカフェ

バスターミナルに併設されたカフェ

カサブランカからフェズへ

到着二日目。カサブランカの市内を少し散策。Tramway de Casablanca(カサブランカ市電)でホテル・ディワン近くのムハンマド・ディウリ停留所からカサ・ボヤジャール停留所へ。Tramway de Casablancaは、2012年に開通した市電です。6DHの均一料金で良心的なのは良いのですが、券売機の調子が悪くしかも硬貨のみ。 カサ・ボヤジャール駅のような大きな駅でデポジットを先に済まして使うのが正しいようです 笑)。 到着した停留所からカサ・ボヤジャール駅に乗り換えてからフェズへ向かいます。一等席で174MAD(約1941円=2017年2月時)。距離にして300kmで約4時間の列車の旅です。

Tramway de Casablanca(カサブランカ市電)のムハンマド・ディウリ駅。2012年に開通。券売機の調子が悪く、しかも硬貨のみ。


ホテルディワン近くの商店街。店が撤退してがらんとしています。


カサブランカの街並


Tramway de Casablanca(カサブランカ市電)2012年に開通したので列車が新しい。


Tramway de Casablanca(カサブランカ市電)の車両


カサ・ボヤジャール駅。メクネス、Fesへはこの駅から向かうことになります。

楽しい車内

列車で4時間だと手持ち無沙汰になりそうですが、一緒に乗り込んだ親子2人組の子供たちが賑やかだったお陰で楽しい時間が過ごせました。基本的な会話はフランス語なので、悪戦苦闘ですが(笑)指差しフランス語でなんとかなるものです。コンポーネントになっている一等席は、ヘッドレストがあるので普通に仮眠出来ます。

カサ・ボヤジャール駅から一緒だった親子2人組


カサ・ボヤジャール駅から一緒だった親子2人組


お菓子で子供達の気を引いてみる


寄って来た (^^)v


そのニットが欲しいよ、ムハンマドくん


車内は結構暗いです


車両が少しくたびれていましたが、車内販売もあり快適


一等席(コンパートメント)の様子


列車最後部や連結部が喫煙スペースになっています

 Fesに到着

Fesには二つの駅(ヴィル・ヌヴェルのフェズ駅、旧市街東のフトウ門駅)があるのですが、フェズ駅で下ります。こちらの方が次の訪問地シャウエン行きのバスチケットを手に入れるためのバスターミナルが近くにある為で、タクシーも捕まりやすい為です。 フェズの駅はモダンなアラベスク様式で造られた駅。イスラムの公共の場はほぼ写真の撮影が禁止されています(撮影していたら止められました。ごめんなさい)。ここからタクシーを拾いシャウエン行きのバスターミナルで先にバスチケットを入手します。本数が少ない上、午前の便をとらないと一日の行動が制限される為です。

フェズ駅のオレンジの木


フェズ駅、番線サイン


フェズ駅、駅名サイン


フェズ駅、駅舎からホームをみたところ


フェズ駅のホール。原則写真撮影禁止で、撮っていたら止められました。ごめんなさい。。


フェズ行きバスターミナルのトランジットリスト


バスターミナルに併設されたカフェ


バスターミナルに併設されたカフェ。カフェラテ 一杯 9MAD (100円)

タクシーは20MAD(約200円)あれば大抵の場所に行けます。なので20MAD札もしくは20MAD硬貨は切らしてしまうとちょっと大変です。ちなみに、シャウエン行きのバスは75MAD+バゲージの預け代が5MAD。800円ちょっとですから日本の感覚で言うとかなり安いですね。

いよいよ世界遺産フェズの旧市街(Fez el bali)へ。楽しみです。

  

Morocco 2017 Reported by Futoshi Hirasawa

過去のDesigncafeのデザイン旅行記はこちらのページでご覧ください。

 

Morocco 2017 Vol.01|Casablanca الدار البيضاء カサブランカ

カサブランカの玄関口、カサ・ボヤジャール駅

カサ・ボヤジャール駅。郊外にある。ラバトを始め、南部のマラケシュ、北部のフェズなど、国内各地を結ぶハブ駅。

カサ・ボヤジャール駅の駅舎。モロッコでみかけるアラベスク(イスラム様式の一つ)をデフォルメしたシンプルな駅。

カサブランカの中心部、クラオンヌ通りの街並

カサブランカの中心部を通る幹線、FAR通り。

カサブランカの中心部を通る幹線、FAR通り。

モロッコ到着初日の宿、ディワン/カサブランカ

初日の宿、ディワン・カサブランカのロビー。ISへの警戒もあり、大抵のホテルは金属感知ゲートが設置されています。

デチィワン・カサブランカの部屋。

ディワン・カサブランカの廊下。

カサブランカの中心部、中央市場近くのアパルトメント。

中央市場付近。カサブランカはモロッコで唯一、トラムが走っています。

中央市場付近の建築補修中の建物。後で調べたらComplexe Culturel Sidi Belyoutと判明。

中心部のアパルトメント。この辺の様式は旧宗主国フランスと通じます。

カサブランカの中心部、アッサンハギール通りの街並。

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebriのケーキ

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebri

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebriでお茶しているベルベルのおばあちゃん。

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebriのカプチーノ。5DH。

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebriのケーキ&ブレッド

Brasserie La Tourで頂いたモロッコ(メクネス)ワイン

オリエンタルホテルの1FにあるBrasserie La Tour。多国籍料理とモロッコ料理が楽しめるキュイジーヌ。

Brasserie La Tourのテーブルセット

Brasserie La Tourのモロッカンサラダ

Brasserie La Tourのハリラ。トマトとオリーブにチキンと魚、ひよこ豆、フィデリアを煮込んだスープ。絶品。

Brasserie La Tourの鱈のタジン。

Brasserie La Tourの鶏のタジン。

西の果て、モロッコへ。

約20年ぶりにモロッコへ行ってきました。前回は大学院生の時に廻ったのですが、場所もカサブランカ〜マラケシュ〜ワルザザート〜リサニといったモロッコの南側をマラケシュ中心に巡ったので、今回はカサブランカから西側であるフェズ〜シャウエン〜メクネスを巡るプランにしました。ここ数年は、個人的な旅行のほか会社の研修旅行で年数回は海外旅行に出かけていますが、いわゆる「旅」的な旅行‥街から街へと渡り歩く様な事を殆どしていない事に気付き、今回相成りました。また、家族とそういう時間を共有したかった事もあります。

僕の中で旅は、感性を育むのに外せない5つの要素(旅、音楽、映画、写真、読書)の一つです。そして、会話やファインダーを介して普段の自分の生活の中では得られない時間を共有する事ができます。Designcafeで研修と銘打って、仰々しく旅行に出かけているのも(笑)共有知を得る為に他なりません。

モロッコを選んだ理由は、穏健イスラム(スンニ派)の代表的な国であり、遷都することで得られた都市文化があることです。その都市文化はイスラム建築の様式だけでなく、食文化も醸成しました。またイスラム教は日本人にとって少し怖いイメージがあると思いますが、相互扶助関係や一体感を大切にする宗教ですし、モロッコに関して言えば部外者に対してもフレンドリーです。そういう今のイスラム世界の空気感の様なものを感じてきたかった。そして前回の旅の時にとても親切にしてもらった事も大きいかもしれません。

経済の中心地、カサブランカの街の風景。

Casa Voyageurs St.

カサブランカの玄関口、カサ・ボヤジャール駅


モロッコ・カサブランカの街並

カサ・ボヤジャール駅。郊外にある。ラバトを始め、南部のマラケシュ、北部のフェズなど、国内各地を結ぶハブ駅。


モロッコ・カサブランカの街並

カサ・ボヤジャール駅の駅舎。モロッコでみかけるアラベスク(イスラム様式の一つ)をデフォルメしたシンプルな駅。

モロッコ王国の経済の中心地、カサブランカ。映画で一躍有名になった街ですが、あの映画の撮影はカサブランカで行われなかったそう。笑)それはさておき、モロッコ国有鉄道(ONCF)のハブである二つの駅(カサ・ポール駅とカサ・ボヤジャール駅)を有し、良港を持つ街です。良港は、美味しいシーフードが期待出来るので食事の方も楽しみな街でもあります。

モロッコの空の玄関口、ムハンマド五世空港(L’Aéroport International Mohammed V – Nouasser)からカサブランカへ向かうと出迎えてくれるのがこの駅、カサ・ボヤジャール駅です。料金は2等席で43DH(1モロッコ・ディルハム=11.8円。2017年2月時)で450円位。空港からは40分ちょっとで着きます。

モロッコの時差は−9時間。ロンドンと同じで、東京から向かうと時間を巻き戻しながら進むため、時差ボケを心配しましたが、エミレーツ航空でドバイ経由のトランジット一回なので、機内で寝て過ごす事ができ向こうに着いた時はすぐ休む事ができました。どちらかと言うと帰るの方が辛いですね。

今回の目的地であるFesやMeknesも、ここから旅立つのですが、後にも先にも駅で僕の持っているカードで切符を買えたのはこの駅のみで、この駅以外(FesやMeknesなど)で使えるのはドメスティックカードかユーロ圏で発行されたカードのみとの事。後でも書きますが、モロッコはキャッシュオンリーの店が多いので現金は少し多めに準備するか、事前にカード提携のATMの有無を調べるかしておいた方が良さそうです。

モロッコ・カサブランカの街並

カサブランカの中心部、クラオンヌ通りの街並


モロッコ・カサブランカの街並

カサブランカの中心部を通る幹線、FAR通り。 


モロッコ・カサブランカの街並

カサブランカの中心部、中央市場近くのアパルトメント。


モロッコ・カサブランカの街並

中央市場付近。カサブランカはモロッコで唯一、トラムが走っています。


モロッコ・カサブランカの街並

中央市場付近の建築補修中の建物。後で調べたらComplexe Culturel Sidi Belyoutと判明。


モロッコ・カサブランカの街並

中心部のアパルトメント。この辺の様式は旧宗主国フランスと通じます。


モロッコ・カサブランカの街並

カサブランカの中心部、アッサンハギール通りの街並。

 カサブランカの市街地は、南仏やカタルーニャと共通した感じの建築物・・・伝統建築だけでなく現代的な建築も含め・・・が多く、旧宗主国であるフランスだけでなく、地中海沿岸の交易からの影響を如実に感じさせます。モロッコと言うと砂漠のイメージが強い方も多いかもしれませんが、カサブランカから南東に200km離れたマラケシュよりもさらに下らないと砂漠にならず、マラケシュの南側から北東に伸びるアトラス山脈とさらに北に走るリーフ山脈のお陰で砂漠と断絶されており、この辺りは湿潤な雨が降ります。

とは言っても、建築の様式が空洞レンガの組積造中心なので、全体的に誇りっぽくこの辺は20年前と変わらないなあと感じました。 

モロッコ・カサブランカの宿

モロッコ到着初日の宿、ディワン/カサブランカ


モロッコ・カサブランカの宿

初日の宿、ディワン・カサブランカのロビー。ISへの警戒もあり、大抵のホテルは金属感知ゲートが設置されています。


モロッコ・カサブランカの宿

デチィワン・カサブランカの部屋。


モロッコ・カサブランカの宿

ディワン・カサブランカの廊下。

カサブランカの初日の宿は、ホテル”ディワン・カサブランカ” にしました。中心地にほど近い、バジェットラインの低廉なホテルです。15:00チェックインで翌日朝からFezへ向かう日程でしたから、余りカサブランカに滞在出来ない(最終日に戻っては来るのですが)事もあり、立地の良さで決めました。

アラベスクなインテリアではなく、どちらかと言うとモダンなイタリアのインテリアにイスラミックな様式が折衷している様な不思議な空間。インテリアはそんなに期待していませんでしたが(笑)部屋も広く、中央市場も行きたいレストランも近かったのでバランス的にまずまず。強いて言うともう少し手入れされていると良かったかもしれません。

ちなみに朝食、中国客を意識してか粥などもありますが、ちょっと残念な感じで期待しない方が良いかもしれません。僕らは、ここでの朝食はほどほどにし、早めにやっているスーパーでドーナッツやブレッドを購入して、Fez行きの車内に持ち込みました。

カサブランカの食事。

モロッコ・カサブランカの風景

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebri


モロッコ・カサブランカの風景

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebriでお茶しているベルベルのおばあちゃん。


モロッコ・カサブランカの風景

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebriのカフェラテ。5DH。


モロッコ・カサブランカの風景

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebriのケーキ。4DH。

 ホテルにチェックインしてから、近所の散策兼ねて立ち寄ったカフェ、Glacier Jbel Hebri。年配のお爺さんがもてなしてくれるカフェです。モロッコのカフェは、オープンテラスやストリートテラスなど外の席に女性が座れません。イスラムのマインドでしょうが、女性が人前に出る事を良しとしません。しかし室内ではOK。この辺の解釈の緩さがモロッコの魅力になっているのかもしれません。

カサブランカには、この手のカフェが多くあり大抵のカフェは5DH(55円)でカフェラテやエスプレッソが頂けます。そして大抵の飲み物には大量の砂糖が添えられ来ますが、お酒が禁じられているイスラムの智恵で、その代わりにスイーツや甘いものを摂取する訳です。砂糖も薄い板状の砂糖で何枚も付いてきます。笑

 このカフェに入ったとき、日本人が珍しいのか人の目線が気になりましたが、店のマスターは親切なお爺さんで、色々言葉やメニューを親切に教えてくれました。モロッコは基本的にフランス語なので、コミュニケーションは大変ですが、以外となんとかなるものです。

モロッコ・カサブランカの食事

オリエンタルホテルの1FにあるBrasserie La Tour。多国籍料理とモロッコ料理が楽しめるキュイジーヌ。

夜は、トリップアドバイザーで評判の良かった多国籍料理レストランBrasserie La Tourに出かけました。 フレンチ、オリエンタル(タイ、ベトナムなど)モロッカンが店内のシーンの異なる席でもてなすようなレストランです。インテリアにも力を入れており、レストランアワードでも入賞している実力店。確かにインテリアもそれを意識した設えに成っています。

モロッコ・カサブランカの食事

Brasserie La Tourで頂いたモロッコ(メクネス)ワイン


モロッコ・カサブランカの食事

Brasserie La Tourのモロッカンサラダ


モロッコ・カサブランカの食事

Brasserie La Tourのハリラ。トマトとオリーブにチキンと魚、ひよこ豆、フィデリアを煮込んだスープ。絶品。


モロッコ・カサブランカの食事

Brasserie La Tourの鱈のタジン。


モロッコ・カサブランカの食事

Brasserie La Tourの鶏のタジン。

 色々な国の料理が食べられるという事で、カサブランカの食通にも愛されているお店との事でしたが、不通にモロッコ料理をチョイスしました。王道のモロッカンですが、全般的に見た目はモダンで味もスパイス押さえ気味。他の国の料理とのバランスを考えてのことなのでしょうね。ポーションも、この後頂くモロッコ料理と比べても若干減らされている感じでしたが、タジンはボリュームがあり美味。

通常、イスラム圏ではお酒は御法度。シーア派のイラクなどは外国人でも強制されますが、モロッコでは大都市の外国客が良く通う様なレストランに限り、お酒が出されています。ここではビールからスピリッツ、ワインまで大抵のお酒がメニューに並びますが、今回はメクネスワインをチョイス。すっきりとした飲み口で、モロッコの料理にもとても合います。モロッコではこの後もワインを楽しみましたが、マルシェで40DHくらい。お店でも60DH~から出されていて、手頃な価格(日本人には)で楽しめます。

このお店、店名そのものが旅を意識していますが、モダンで美味しい事を考慮してもそこそこの値段なのでこの値段払うなら、港近くのモロッカンにいったほうが旅人的には有り難いかもしれませんね。

Brasserie La Tour
Hotel Sofitel Tour Blanche | Rue Sidi Belyout, Casablanca, Morocco
+212 5224-56200

ホテルから眺めた風景

初日のカサブランカは、程々に。カサブランカの物価感ですが・・・

交通:タクシー15DH、トラム初乗り4DH(デポジット有り)
カフェ:カフェラテ、カプチーノ、ハーブティなど4DH~
食事:一人75DH〜。良いレストランは100DH~ 

 

Morocco 2017 Reported by Futoshi Hirasawa

過去のDesigncafeのデザイン旅行記はこちらのページでご覧ください。