カサブランカ

Designcafe™ の主宰者、平澤太のブログです。デザイン考、ライフワーク、インサイト、旅行などを不定期に綴っています。

Morocco 2017 Vol.08|Moroccan cuisine مطبخ المغرب モロッコの食

 イスラムの影響の中にスペイン&ポルトガルにも通じるモロッコの食について。

地中海に面したモロッコは、アトラス山脈の湿潤な雨が降ることで良質な水が豊富です。大西洋、地中海と海産物も豊富なので、砂漠や山間エリアとの地域差が見えます。今回はカサブランカを除くとフェズ、シャウエン、メクネスとアトラス山脈の麓を巡ったので食の変化はあまり感じられませんでしたが、どこも美味しくて安く、一週間居ても飽きませんでした。

 

 Brasserie La Tour  “Casablanca”

モロッコ・カサブランカの食事

夜は、トリップアドバイザーで評判の良かった多国籍料理レストランBrasserie La Tourに出かけました。 フレンチ、オリエンタル(タイ、ベトナムなど)モロッカンが店内のシーンの異なる席でもてなすようなレストランです。インテリアにも力を入れており、レストランアワードでも入賞している実力店。確かにインテリアもそれを意識した設えに成っています。

モロッコ・カサブランカの食事

モロッコ・カサブランカの食事

モロッコ・カサブランカの食事

モロッコ・カサブランカの食事

モロッコ・カサブランカの食事

 色々な国の料理が食べられるという事で、カサブランカの食通にも愛されているお店との事でしたが、不通にモロッコ料理をチョイスしました。王道のモロッカンですが、全般的に見た目はモダンで味もスパイス押さえ気味。他の国の料理とのバランスを考えてのことなのでしょうね。ポーションも、この後頂くモロッコ料理と比べても若干減らされている感じでしたが、タジンはボリュームがあり美味。

通常、イスラム圏ではお酒は御法度。シーア派のイラクなどは外国人でも強制されますが、モロッコでは大都市の外国客が良く通う様なレストランに限り、お酒が出されています。ここではビールからスピリッツ、ワインまで大抵のお酒がメニューに並びますが、今回はメクネスワインをチョイス。すっきりとした飲み口で、モロッコの料理にもとても合います。モロッコではこの後もワインを楽しみましたが、マルシェで40DHくらい。お店でも60DH~から出されていて、手頃な価格(日本人には)で楽しめます。

このお店、店名そのものが旅を意識していますが、モダンで美味しい事を考慮してもそこそこの値段なのでこの値段払うなら、港近くのモロッカンにいったほうが旅人的には有り難いかもしれませんね。

Brasserie La Tour
Hotel Sofitel Tour Blanche | Rue Sidi Belyout, Casablanca, Morocco
+212 5224-56200

 

Chez Hakim “FES” 

Fes初日の夕食は、トリップアドバイザーで評判の良かったレストラン Chez Hakimにしました。リヤド、ダル・エル・バリから徒歩5分程度。Fesの旧市街では、モロッコ料理以外のレストランを探す方が酷なのですが(笑)僕的には旅行中ずーっとモロッコ料理でも飽きない自信があるので、迷わずこの店へ。 

欲張りすぎて頼んでしまった事もあり、食べきれず少し残してしまったのですが、 どれもこれも安定の美味しさ。モロッコは野菜も豊富で海産物も肉(豚や肉食動物以外)も豊富なので、自ずとレシピのバリエーションも豊富。今回の旅全体で言えますが、食で外す事は無かったです。美味しいものを食べると印象に残るし、良い思い出になりますからね。ちなみにこれだけ食べて180MAD(=2020円。2017年2月)。

 レストラン Chez Hakim
n 12 El Batha, Rue de la Poste | Fes, Fes 30030
+212 5357-40816

 

The Ruined Garden(ルインド・ガーデン)”FES”

 少し遅い昼ご飯は、The Ruined Garden(ルインド・ガーデン)で摂ることにしました。トリップアドバイザーの評価も良く、またFesのど真ん中にあるにもかかわらず、美しいガーデンに囲まれた中で食事ができます。 

ランチはセットメニューでの提供のみの様ですが、スモールポーションのタパスセットでどれも美味しいです。外で食べるタパスは最高。特にひよこ豆(と何とか豆)のスープは絶品でした。このセットとガス入り水込みで125MAD。

WiFiも完備なので、休憩がてら次の行き先のチェックなんかもできます。常時繋がらないだけに、これがとてもありがたく、迷宮のオアシスのように感じました。笑

The Ruined Garden(ルインド・ガーデン
15 Derb Idrissy Sidi Ahmed Chaoui Medina 30110, Siaj, Fes, モロッコ
riadidrissy.com
営業:  13時00分~21時30分 

  

Chez Racid “FES”

Fes最後の晩餐は Chez Racidにしました。Bab Boujloud “The Blue Gate”から徒歩2分くらい、レストランが並んでいる中の一軒。店毎にテーマカラーが決まっているようで(笑)このお店はブルー。ブルーのお皿が目印です。ゲート近くで人通りが賑やかな場所にあるので、非常に混んでいますが店自体の回転率がとても良いのでそんなに待たずに入れます。

モロッコの夜はカサブランカからFesに至るまで、2月の夜間は結構冷え込むので暖かい料理がなによりありがたく、毎日ハリラ(モロッコのスープ)を頂いていました。ひよこ豆を中心とした具沢山スープなので腹持ちもします。

 出てくる料理は、一見Chez Hakimと同じ伝統的なモロッカンなのですが、こちらの方が大味で少しがっかり。トリップアドバイザーではこちらの方が評価が高いのですが、多分にコストパフォーマンスでの評価なのかなと。個人的には昨晩のChez Hakimの方が美味しかったです。オープンエアーで賑わいのある中で食事が楽しめるので、Fezの空気感を味わうという評価なのでしょうね。さくっと入ってお腹を満たす様な感じの(失礼!)レストランです。ボリュームが多い割にお安く一人60MADあればお腹いっぱいになります。

Chez Rachid

Talaa Seghuira, Fes, Morocco
+212 662-577987

 

Restaurant Beldi Bab Ssour “Chefchaouen”

ちょっと遅めのランチは、日本語ぺらぺらのオーナーが居る不思議なレストランBeldi Bab Ssourで。レストランが少ないシャウエンのメディナで最も観光客を集めるレストランだと思います。伝統的なモロッコ料理の他、イタリア(パスタ)なども提供しています。

全般的に素朴だけど、味のメリハリがあって美味しかったです。店員も皆気が効くしフレンドリー。これにミントティー(無糖)を付けて一人70MAD。リーズナブルで美味しいし、トリップアドバイザーでシャウエン一位なのも納得出来ました。

Restaurant Beldi Bab Ssour
No 5 Rue El Kharrazin, Chefchaouen 91000

 

 

Ryad Bahia (リヤド・バヒヤ)”MEKNES”

シャウエンを発ったのが15:00でFes〜メクネスに到着したのが22:00過ぎでしたが、メクネスの宿は、シャウエンで予約した Ryad Bahia(リヤド・バヒヤ)にお世話になりました。ホテルやリヤドに関して、シャウエンまでは日本で予め予約していたのですが、シャウエンへの往復は交通事情が読めない(CTMのバスは乗車数に限りがあるので、ターミナルで空いている時間のバスチケットを手にするまで、到着時間が読めない)事もあり、現地で予約することにしていました。そんな感じでFes~シャウエンのバスからギリギリ列車に乗り込んで来たので夕飯が摂れず、お腹がすいていたのですが、事情を話すとオーナーさんが「タジンとハリラなら直ぐ出せるよ」と。ありがたく頂きました。後で知った事なのですが、ここはレストランもやっていて、オーナーさん自ら料理。モロッコの家庭料理が味わえます。

 

 

Restaurant YA HALA Meknes “MEKNES”

Restaurant YA HALA Meknesで昼ご飯をとりました。トリップアドバイザーでメクネス最高の評価のレストランです。この日の予定は午後にはカサブランカに戻る予定でしたので、このランチがメクネスでの最後の食事。

僕の旅の経験で水が美味しいということは食事も期待出来、実際そうでした。 ここの料理は全ておいしく衝撃的。オリーブとワインの産地だけあって、今回の旅の中でも(昨晩のBahiaの食事も含めて)食事の印象ではMeknesが一番印象に残りました。

Restaurant YA HALA Meknes
住所: 10 Sidi Amar Bouaouada Sebaghine, Meknes 50030, Morocco
電話番号: +212 649-988816

 

Morocco 2017 Reported by Futoshi Hirasawa

Morocco 2017 Vol.02|Casablanca~Fez الدار البيضاء ~ فـاس‎ カサブランカ〜フェズへ

カサブランカの街並

ホテルディワン近くの商店街。店が撤退してがらんとしています。

Tramway de Casablanca(カサブランカ市電)2012年に開通。券売機の調子が悪く、しかも硬貨のみ。 カサ・ボヤジャール駅のような大きな駅でデポジットを先に済まして使うのが正しいようです。笑

Tramway de Casablanca(カサブランカ市電)2012年に開通したので列車が新しい。

Tramway de Casablanca(カサブランカ市電)の車両

カサ・ボヤジャール駅。メクネス、Fesへはこの駅から向かうことになります。

カサ・ボヤジャール駅から一緒だった親子2人組

カサ・ボヤジャール駅から一緒だった親子2人組

お菓子で子供達の気を引いてみる

車内は結構暗いです

列車最後部や連結部が喫煙スペースになっています

車両が少しくたびれていましたが、車内販売もあり快適

寄って来た (^^)v

そのニットが欲しいよ、ムハンマドくん

一等席(コンポーネント)の様子

フェズ駅のオリーブの木

フェズ駅、番線サイン

フェズ駅、駅名サイン

フェズ駅、駅舎からホームをみたところ

フェズ駅のホール。原則写真撮影禁止で、撮っていたら止められました。ごめんなさい。。

フェズ行きバスターミナルのトランジットリスト

バスターミナルに併設されたカフェ

バスターミナルに併設されたカフェ

カサブランカからフェズへ

到着二日目。カサブランカの市内を少し散策。Tramway de Casablanca(カサブランカ市電)でホテル・ディワン近くのムハンマド・ディウリ停留所からカサ・ボヤジャール停留所へ。Tramway de Casablancaは、2012年に開通した市電です。6DHの均一料金で良心的なのは良いのですが、券売機の調子が悪くしかも硬貨のみ。 カサ・ボヤジャール駅のような大きな駅でデポジットを先に済まして使うのが正しいようです 笑)。 到着した停留所からカサ・ボヤジャール駅に乗り換えてからフェズへ向かいます。一等席で174MAD(約1941円=2017年2月時)。距離にして300kmで約4時間の列車の旅です。

Tramway de Casablanca(カサブランカ市電)のムハンマド・ディウリ駅。2012年に開通。券売機の調子が悪く、しかも硬貨のみ。


ホテルディワン近くの商店街。店が撤退してがらんとしています。


カサブランカの街並


Tramway de Casablanca(カサブランカ市電)2012年に開通したので列車が新しい。


Tramway de Casablanca(カサブランカ市電)の車両


カサ・ボヤジャール駅。メクネス、Fesへはこの駅から向かうことになります。

楽しい車内

列車で4時間だと手持ち無沙汰になりそうですが、一緒に乗り込んだ親子2人組の子供たちが賑やかだったお陰で楽しい時間が過ごせました。基本的な会話はフランス語なので、悪戦苦闘ですが(笑)指差しフランス語でなんとかなるものです。コンポーネントになっている一等席は、ヘッドレストがあるので普通に仮眠出来ます。

カサ・ボヤジャール駅から一緒だった親子2人組


カサ・ボヤジャール駅から一緒だった親子2人組


お菓子で子供達の気を引いてみる


寄って来た (^^)v


そのニットが欲しいよ、ムハンマドくん


車内は結構暗いです


車両が少しくたびれていましたが、車内販売もあり快適


一等席(コンパートメント)の様子


列車最後部や連結部が喫煙スペースになっています

 Fesに到着

Fesには二つの駅(ヴィル・ヌヴェルのフェズ駅、旧市街東のフトウ門駅)があるのですが、フェズ駅で下ります。こちらの方が次の訪問地シャウエン行きのバスチケットを手に入れるためのバスターミナルが近くにある為で、タクシーも捕まりやすい為です。 フェズの駅はモダンなアラベスク様式で造られた駅。イスラムの公共の場はほぼ写真の撮影が禁止されています(撮影していたら止められました。ごめんなさい)。ここからタクシーを拾いシャウエン行きのバスターミナルで先にバスチケットを入手します。本数が少ない上、午前の便をとらないと一日の行動が制限される為です。

フェズ駅のオレンジの木


フェズ駅、番線サイン


フェズ駅、駅名サイン


フェズ駅、駅舎からホームをみたところ


フェズ駅のホール。原則写真撮影禁止で、撮っていたら止められました。ごめんなさい。。


フェズ行きバスターミナルのトランジットリスト


バスターミナルに併設されたカフェ


バスターミナルに併設されたカフェ。カフェラテ 一杯 9MAD (100円)

タクシーは20MAD(約200円)あれば大抵の場所に行けます。なので20MAD札もしくは20MAD硬貨は切らしてしまうとちょっと大変です。ちなみに、シャウエン行きのバスは75MAD+バゲージの預け代が5MAD。800円ちょっとですから日本の感覚で言うとかなり安いですね。

いよいよ世界遺産フェズの旧市街(Fez el bali)へ。楽しみです。

  

Morocco 2017 Reported by Futoshi Hirasawa

過去のDesigncafeのデザイン旅行記はこちらのページでご覧ください。

 

Morocco 2017 Vol.01|Casablanca الدار البيضاء カサブランカ

カサブランカの玄関口、カサ・ボヤジャール駅

カサ・ボヤジャール駅。郊外にある。ラバトを始め、南部のマラケシュ、北部のフェズなど、国内各地を結ぶハブ駅。

カサ・ボヤジャール駅の駅舎。モロッコでみかけるアラベスク(イスラム様式の一つ)をデフォルメしたシンプルな駅。

カサブランカの中心部、クラオンヌ通りの街並

カサブランカの中心部を通る幹線、FAR通り。

カサブランカの中心部を通る幹線、FAR通り。

モロッコ到着初日の宿、ディワン/カサブランカ

初日の宿、ディワン・カサブランカのロビー。ISへの警戒もあり、大抵のホテルは金属感知ゲートが設置されています。

デチィワン・カサブランカの部屋。

ディワン・カサブランカの廊下。

カサブランカの中心部、中央市場近くのアパルトメント。

中央市場付近。カサブランカはモロッコで唯一、トラムが走っています。

中央市場付近の建築補修中の建物。後で調べたらComplexe Culturel Sidi Belyoutと判明。

中心部のアパルトメント。この辺の様式は旧宗主国フランスと通じます。

カサブランカの中心部、アッサンハギール通りの街並。

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebriのケーキ

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebri

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebriでお茶しているベルベルのおばあちゃん。

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebriのカプチーノ。5DH。

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebriのケーキ&ブレッド

Brasserie La Tourで頂いたモロッコ(メクネス)ワイン

オリエンタルホテルの1FにあるBrasserie La Tour。多国籍料理とモロッコ料理が楽しめるキュイジーヌ。

Brasserie La Tourのテーブルセット

Brasserie La Tourのモロッカンサラダ

Brasserie La Tourのハリラ。トマトとオリーブにチキンと魚、ひよこ豆、フィデリアを煮込んだスープ。絶品。

Brasserie La Tourの鱈のタジン。

Brasserie La Tourの鶏のタジン。

西の果て、モロッコへ。

約20年ぶりにモロッコへ行ってきました。前回は大学院生の時に廻ったのですが、場所もカサブランカ〜マラケシュ〜ワルザザート〜リサニといったモロッコの南側をマラケシュ中心に巡ったので、今回はカサブランカから西側であるフェズ〜シャウエン〜メクネスを巡るプランにしました。ここ数年は、個人的な旅行のほか会社の研修旅行で年数回は海外旅行に出かけていますが、いわゆる「旅」的な旅行‥街から街へと渡り歩く様な事を殆どしていない事に気付き、今回相成りました。また、家族とそういう時間を共有したかった事もあります。

僕の中で旅は、感性を育むのに外せない5つの要素(旅、音楽、映画、写真、読書)の一つです。そして、会話やファインダーを介して普段の自分の生活の中では得られない時間を共有する事ができます。Designcafeで研修と銘打って、仰々しく旅行に出かけているのも(笑)共有知を得る為に他なりません。

モロッコを選んだ理由は、穏健イスラム(スンニ派)の代表的な国であり、遷都することで得られた都市文化があることです。その都市文化はイスラム建築の様式だけでなく、食文化も醸成しました。またイスラム教は日本人にとって少し怖いイメージがあると思いますが、相互扶助関係や一体感を大切にする宗教ですし、モロッコに関して言えば部外者に対してもフレンドリーです。そういう今のイスラム世界の空気感の様なものを感じてきたかった。そして前回の旅の時にとても親切にしてもらった事も大きいかもしれません。

経済の中心地、カサブランカの街の風景。

Casa Voyageurs St.

カサブランカの玄関口、カサ・ボヤジャール駅


モロッコ・カサブランカの街並

カサ・ボヤジャール駅。郊外にある。ラバトを始め、南部のマラケシュ、北部のフェズなど、国内各地を結ぶハブ駅。


モロッコ・カサブランカの街並

カサ・ボヤジャール駅の駅舎。モロッコでみかけるアラベスク(イスラム様式の一つ)をデフォルメしたシンプルな駅。

モロッコ王国の経済の中心地、カサブランカ。映画で一躍有名になった街ですが、あの映画の撮影はカサブランカで行われなかったそう。笑)それはさておき、モロッコ国有鉄道(ONCF)のハブである二つの駅(カサ・ポール駅とカサ・ボヤジャール駅)を有し、良港を持つ街です。良港は、美味しいシーフードが期待出来るので食事の方も楽しみな街でもあります。

モロッコの空の玄関口、ムハンマド五世空港(L’Aéroport International Mohammed V – Nouasser)からカサブランカへ向かうと出迎えてくれるのがこの駅、カサ・ボヤジャール駅です。料金は2等席で43DH(1モロッコ・ディルハム=11.8円。2017年2月時)で450円位。空港からは40分ちょっとで着きます。

モロッコの時差は−9時間。ロンドンと同じで、東京から向かうと時間を巻き戻しながら進むため、時差ボケを心配しましたが、エミレーツ航空でドバイ経由のトランジット一回なので、機内で寝て過ごす事ができ向こうに着いた時はすぐ休む事ができました。どちらかと言うと帰るの方が辛いですね。

今回の目的地であるFesやMeknesも、ここから旅立つのですが、後にも先にも駅で僕の持っているカードで切符を買えたのはこの駅のみで、この駅以外(FesやMeknesなど)で使えるのはドメスティックカードかユーロ圏で発行されたカードのみとの事。後でも書きますが、モロッコはキャッシュオンリーの店が多いので現金は少し多めに準備するか、事前にカード提携のATMの有無を調べるかしておいた方が良さそうです。

モロッコ・カサブランカの街並

カサブランカの中心部、クラオンヌ通りの街並


モロッコ・カサブランカの街並

カサブランカの中心部を通る幹線、FAR通り。 


モロッコ・カサブランカの街並

カサブランカの中心部、中央市場近くのアパルトメント。


モロッコ・カサブランカの街並

中央市場付近。カサブランカはモロッコで唯一、トラムが走っています。


モロッコ・カサブランカの街並

中央市場付近の建築補修中の建物。後で調べたらComplexe Culturel Sidi Belyoutと判明。


モロッコ・カサブランカの街並

中心部のアパルトメント。この辺の様式は旧宗主国フランスと通じます。


モロッコ・カサブランカの街並

カサブランカの中心部、アッサンハギール通りの街並。

 カサブランカの市街地は、南仏やカタルーニャと共通した感じの建築物・・・伝統建築だけでなく現代的な建築も含め・・・が多く、旧宗主国であるフランスだけでなく、地中海沿岸の交易からの影響を如実に感じさせます。モロッコと言うと砂漠のイメージが強い方も多いかもしれませんが、カサブランカから南東に200km離れたマラケシュよりもさらに下らないと砂漠にならず、マラケシュの南側から北東に伸びるアトラス山脈とさらに北に走るリーフ山脈のお陰で砂漠と断絶されており、この辺りは湿潤な雨が降ります。

とは言っても、建築の様式が空洞レンガの組積造中心なので、全体的に誇りっぽくこの辺は20年前と変わらないなあと感じました。 

モロッコ・カサブランカの宿

モロッコ到着初日の宿、ディワン/カサブランカ


モロッコ・カサブランカの宿

初日の宿、ディワン・カサブランカのロビー。ISへの警戒もあり、大抵のホテルは金属感知ゲートが設置されています。


モロッコ・カサブランカの宿

デチィワン・カサブランカの部屋。


モロッコ・カサブランカの宿

ディワン・カサブランカの廊下。

カサブランカの初日の宿は、ホテル”ディワン・カサブランカ” にしました。中心地にほど近い、バジェットラインの低廉なホテルです。15:00チェックインで翌日朝からFezへ向かう日程でしたから、余りカサブランカに滞在出来ない(最終日に戻っては来るのですが)事もあり、立地の良さで決めました。

アラベスクなインテリアではなく、どちらかと言うとモダンなイタリアのインテリアにイスラミックな様式が折衷している様な不思議な空間。インテリアはそんなに期待していませんでしたが(笑)部屋も広く、中央市場も行きたいレストランも近かったのでバランス的にまずまず。強いて言うともう少し手入れされていると良かったかもしれません。

ちなみに朝食、中国客を意識してか粥などもありますが、ちょっと残念な感じで期待しない方が良いかもしれません。僕らは、ここでの朝食はほどほどにし、早めにやっているスーパーでドーナッツやブレッドを購入して、Fez行きの車内に持ち込みました。

カサブランカの食事。

モロッコ・カサブランカの風景

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebri


モロッコ・カサブランカの風景

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebriでお茶しているベルベルのおばあちゃん。


モロッコ・カサブランカの風景

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebriのカフェラテ。5DH。


モロッコ・カサブランカの風景

ホテル近くのカフェ、Glacier Jbel Hebriのケーキ。4DH。

 ホテルにチェックインしてから、近所の散策兼ねて立ち寄ったカフェ、Glacier Jbel Hebri。年配のお爺さんがもてなしてくれるカフェです。モロッコのカフェは、オープンテラスやストリートテラスなど外の席に女性が座れません。イスラムのマインドでしょうが、女性が人前に出る事を良しとしません。しかし室内ではOK。この辺の解釈の緩さがモロッコの魅力になっているのかもしれません。

カサブランカには、この手のカフェが多くあり大抵のカフェは5DH(55円)でカフェラテやエスプレッソが頂けます。そして大抵の飲み物には大量の砂糖が添えられ来ますが、お酒が禁じられているイスラムの智恵で、その代わりにスイーツや甘いものを摂取する訳です。砂糖も薄い板状の砂糖で何枚も付いてきます。笑

 このカフェに入ったとき、日本人が珍しいのか人の目線が気になりましたが、店のマスターは親切なお爺さんで、色々言葉やメニューを親切に教えてくれました。モロッコは基本的にフランス語なので、コミュニケーションは大変ですが、以外となんとかなるものです。

モロッコ・カサブランカの食事

オリエンタルホテルの1FにあるBrasserie La Tour。多国籍料理とモロッコ料理が楽しめるキュイジーヌ。

夜は、トリップアドバイザーで評判の良かった多国籍料理レストランBrasserie La Tourに出かけました。 フレンチ、オリエンタル(タイ、ベトナムなど)モロッカンが店内のシーンの異なる席でもてなすようなレストランです。インテリアにも力を入れており、レストランアワードでも入賞している実力店。確かにインテリアもそれを意識した設えに成っています。

モロッコ・カサブランカの食事

Brasserie La Tourで頂いたモロッコ(メクネス)ワイン


モロッコ・カサブランカの食事

Brasserie La Tourのモロッカンサラダ


モロッコ・カサブランカの食事

Brasserie La Tourのハリラ。トマトとオリーブにチキンと魚、ひよこ豆、フィデリアを煮込んだスープ。絶品。


モロッコ・カサブランカの食事

Brasserie La Tourの鱈のタジン。


モロッコ・カサブランカの食事

Brasserie La Tourの鶏のタジン。

 色々な国の料理が食べられるという事で、カサブランカの食通にも愛されているお店との事でしたが、不通にモロッコ料理をチョイスしました。王道のモロッカンですが、全般的に見た目はモダンで味もスパイス押さえ気味。他の国の料理とのバランスを考えてのことなのでしょうね。ポーションも、この後頂くモロッコ料理と比べても若干減らされている感じでしたが、タジンはボリュームがあり美味。

通常、イスラム圏ではお酒は御法度。シーア派のイラクなどは外国人でも強制されますが、モロッコでは大都市の外国客が良く通う様なレストランに限り、お酒が出されています。ここではビールからスピリッツ、ワインまで大抵のお酒がメニューに並びますが、今回はメクネスワインをチョイス。すっきりとした飲み口で、モロッコの料理にもとても合います。モロッコではこの後もワインを楽しみましたが、マルシェで40DHくらい。お店でも60DH~から出されていて、手頃な価格(日本人には)で楽しめます。

このお店、店名そのものが旅を意識していますが、モダンで美味しい事を考慮してもそこそこの値段なのでこの値段払うなら、港近くのモロッカンにいったほうが旅人的には有り難いかもしれませんね。

Brasserie La Tour
Hotel Sofitel Tour Blanche | Rue Sidi Belyout, Casablanca, Morocco
+212 5224-56200

ホテルから眺めた風景

初日のカサブランカは、程々に。カサブランカの物価感ですが・・・

交通:タクシー15DH、トラム初乗り4DH(デポジット有り)
カフェ:カフェラテ、カプチーノ、ハーブティなど4DH~
食事:一人75DH〜。良いレストランは100DH~ 

 

Morocco 2017 Reported by Futoshi Hirasawa

過去のDesigncafeのデザイン旅行記はこちらのページでご覧ください。