平澤太

Designcafe™ の主宰者、平澤太のブログです。デザイン考、ライフワーク、インサイト、旅行などを不定期に綴っています。

21-21企画展 / 活動のデザイン展

 21-21 DesignSightの企画展「活動のデザイン展」会場の様子

21-21 DesignSightの企画展「活動のデザイン展」会場の様子

 

21-21 DesignSightの企画展「活動のデザイン展」を観に行ってきました。社会が抱えている問題を俯瞰的に捉え解決するデザイン活動にフォーカスを当てた展示会です。以下、開催概要からの引用ですが、

20世紀後半の情報革命以降、世界の距離はますます短くなり、私たちの生活や日々の意識は大きな変化の時を迎えています。知識や手法が高速で更新される一方、社会の不均衡や倫理、価値観を問い直す機会も増えています。こうした時代に大切なのは、それぞれに考え、動き、確かに伝えることではないかとの問いをもとに、本展は企画されました。手にとることのできるものづくりに限定せず、社会が抱える課題を読み解き、問題を解決しようとする意志や活動そのものに目を向けます。

アルヴァロ・カタラン・デ・オコン 「ペット・ランプ」 2012年-

アルヴァロ・カタラン・デ・オコン 「ペット・ランプ」 2012年-


アルヴァロ・カタラン・デ・オコン 「ペット・ランプ」 2012年-

アルヴァロ・カタラン・デ・オコン 「ペット・ランプ」 2012年-


アルヴァロ・カタラン・デ・オコン 「ペット・ランプ」 2012年-

アルヴァロ・カタラン・デ・オコン 「ペット・ランプ」 2012年-


アルヴァロ・カタラン・デ・オコン 「ペット・ランプ」 2012年-

アルヴァロ・カタラン・デ・オコン 「ペット・ランプ」 2012年-


アルヴァロ・カタラン・デ・オコン 「ペット・ランプ」 2012年-

アルヴァロ・カタラン・デ・オコン 「ペット・ランプ」 2012年-

各国における伝統的な手仕事の価値を探る活動
アルヴァロ・カタラン・デ・オコン 「ペット・ランプ」 2012年-
一見素朴なランプシェードですが、縦糸の代わりに廃棄されて使用済みとなったペットボトル(を短冊状に切り込んで使用)を流用し、その土地の素材と組み合わせる事よって工芸品に生まれ変わらせている試みです。伝統工芸の技と環境汚染する使用済みペットボトルを別な形でリサイクルしている好例。

大西麻貴+百田有希/o + h 「望遠鏡のおばけ」、「長い望遠鏡」

大西麻貴+百田有希/o + h 「望遠鏡のおばけ」、「長い望遠鏡」

視点の転換をもたらす試みの活動
大西麻貴+百田有希/o + h 「望遠鏡のおばけ」、「長い望遠鏡」
2014年

スタジオ スワイン 「カン・シティ」2012年

スタジオ スワイン 「カン・シティ」2012年

廃棄物とストリートカルチャーをクラフトでつなぐ活動
スタジオ スワイン 「カン・シティ」
2012年

牛込陽介 「プロフェッショナル・シェアリング:シェアの達人」2014年

牛込陽介 「プロフェッショナル・シェアリング:シェアの達人」2014年

未来についての議論を起こすためのデザイン活動
牛込陽介 「プロフェッショナル・シェアリング:シェアの達人」2014年

タクラム・デザイン・エンジニアリング 「Shenu: 百年後の水筒」

タクラム・デザイン・エンジニアリング 「Shenu: 百年後の水筒」


タクラム・デザイン・エンジニアリング 「Shenu: 百年後の水筒」

タクラム・デザイン・エンジニアリング 「Shenu: 百年後の水筒」

人間の根源的な価値観を探る活動
タクラム・デザイン・エンジニアリング 「Shenu: 百年後の水筒」
2012年/2014年

アルマ望遠鏡プロジェクト国立天文台+PARTY+Qosmo+エピファニーワークス「ALMA MUSIC BOX: 死にゆく星の旋律」2014年

アルマ望遠鏡プロジェクト国立天文台+PARTY+Qosmo+エピファニーワークス「ALMA MUSIC BOX: 死にゆく星の旋律」2014年


アルマ望遠鏡プロジェクト国立天文台+PARTY+Qosmo+エピファニーワークス「ALMA MUSIC BOX: 死にゆく星の旋律」2014年

アルマ望遠鏡プロジェクト国立天文台+PARTY+Qosmo+エピファニーワークス「ALMA MUSIC BOX: 死にゆく星の旋律」2014年

 見えないデータを五感に伝える活動
アルマ望遠鏡プロジェクト
国立天文台+PARTY+Qosmo+エピファニーワークス
「ALMA MUSIC BOX: 死にゆく星の旋律」
2014年

マスード・ハッサーニ 「マイン・カフォン」

マスード・ハッサーニ 「マイン・カフォン」


マスード・ハッサーニ 「マイン・カフォン」

マスード・ハッサーニ 「マイン・カフォン」

デザインの意義を人道的な解決策に応用する活動
マスード・ハッサーニ 「マイン・カフォン」2011年-
これは「世界を変えるデザイン展」でも紹介されていたのですが、風の力を利用して自ら転がっていく地雷除去装置です。作者であるハッサーニ(アフガニスタン出身)が子供の頃に遊んだという玩具から着想を得ていて、竹と安価に量産出来る接地脚(丸い部分)でシンプルに構成されているため簡単に製作する事ができます。地雷は除去するのに膨大な時間と労力がかかりますが、それを解決するツールとして期待されていますが、「マイン・カフォン」実施後に全てを除去できたどうか探知機などで調べないと安全性が担保されないという課題も背負っています。

ジョセフィン・ヴァリエ 「リビング・アーカイヴ」 2011年-

ジョセフィン・ヴァリエ 「リビング・アーカイヴ」2011年-

 日々の経験や知識をデザインで共有する活動
ジョセフィン・ヴァリエ 「リビング・アーカイヴ」2011年-
スウェーデンと日本からパンを焼くための天然酵母を集め、酵母にまつわる個々のストーリーや知識をアーカイヴし、展示によってシェアすることを試みるプロジェクト。

フロント&シアザマ プロジェクトエディションス イン クラフト 「ストーリー・ベース」2011年

フロント&シアザマ プロジェクトエディションス イン クラフト 「ストーリー・ベース」2011年


フロント&シアザマ プロジェクトエディションス イン クラフト 「ストーリー・ベース」2011年

手仕事で生活の軌跡を残す活動
フロント&シアザマ プロジェクト
エディションス イン クラフト 「ストーリー・ベース」
2011年

DNAシャロアー&クリスティン・メンデルツマ/ヴァンスファッペン 「ロースさんのセーター」2012年

DNAシャロアー&クリスティン・メンデルツマ/ヴァンスファッペン 「ロースさんのセーター」2012年


DNAシャロアー&クリスティン・メンデルツマ/ヴァンスファッペン 「ロースさんのセーター」2012年

DNAシャロアー&クリスティン・メンデルツマ/ヴァンスファッペン 「ロースさんのセーター」2012年


DNAシャロアー&クリスティン・メンデルツマ/ヴァンスファッペン 「ロースさんのセーター」 2012年

DNAシャロアー&クリスティン・メンデルツマ/ヴァンスファッペン 「ロースさんのセーター」2012年

 アノニマスな行為をたたえ、記録する活動
DNAシャロアー&クリスティン・メンデルツマ/ヴァンスファッペン 「ロースさんのセーター」
2012年

「フィックスパーツ」参加作家:aomo、アトリエ ホコ、長坂 常、菱川勢一、クビーナ、サラン・イェン・パニヤ 2012年-

「フィックスパーツ」参加作家:aomo、アトリエ ホコ、長坂 常、菱川勢一、クビーナ、サラン・イェン・パニヤ 2012年-


「フィックスパーツ」参加作家:aomo、アトリエ ホコ、長坂 常、菱川勢一、クビーナ、サラン・イェン・パニヤ 2012年-

「フィックスパーツ」参加作家:aomo、アトリエ ホコ、長坂 常、菱川勢一、クビーナ、サラン・イェン・パニヤ 2012年-


「フィックスパーツ」参加作家:aomo、アトリエ ホコ、長坂 常、菱川勢一、クビーナ、サラン・イェン・パニヤ 2012年-

「フィックスパーツ」参加作家:aomo、アトリエ ホコ、長坂 常、菱川勢一、クビーナ、サラン・イェン・パニヤ 2012年-


「フィックスパーツ」参加作家:aomo、アトリエ ホコ、長坂 常、菱川勢一、クビーナ、サラン・イェン・パニヤ 2012年-

「フィックスパーツ」参加作家:aomo、アトリエ ホコ、長坂 常、菱川勢一、クビーナ、サラン・イェン・パニヤ 2012年-


「フィックスパーツ」参加作家:aomo、アトリエ ホコ、長坂 常、菱川勢一、クビーナ、サラン・イェン・パニヤ 2012年-

「フィックスパーツ」参加作家:aomo、アトリエ ホコ、長坂 常、菱川勢一、クビーナ、サラン・イェン・パニヤ 2012年-

修理・修繕で誰かの課題を解決する活動
「フィックスパーツ」参加作家:aomo、アトリエ ホコ、長坂 常、菱川勢一、クビーナ、サラン・イェン・パニヤ 2012年- 既に存在するプロダクトや素材をワークショップやコラボレーションの場でシェアしながら、ユーザビリティーを解決する試みです。

「フィックスパーツ」参加作家:aomo、アトリエ ホコ、長坂 常、菱川勢一、クビーナ、サラン・イェン・パニヤ 2012年- 

「フィックスパーツ」参加作家:aomo、アトリエ ホコ、長坂 常、菱川勢一、クビーナ、サラン・イェン・パニヤ 2012年-


日本の修理・修繕の精神 鉄絵茶碗 (日本民藝館所蔵)桃山時代〜江戸時代初期

日本の修理・修繕の精神 鉄絵茶碗 (日本民藝館所蔵)桃山時代〜江戸時代初期

 「フィックスパーツ」のプロローグとして―
日本の修理・修繕の精神 鉄絵茶碗 (日本民藝館所蔵)
桃山時代〜江戸時代初期

ヒューマンズ シンス 1982 「ア・ミリオン・タイムズ」2014年

ヒューマンズ シンス 1982 「ア・ミリオン・タイムズ」2014年

複雑に関係しあう世界を描きだす活動
ヒューマンズ シンス 1982 「ア・ミリオン・タイムズ」2014

384個の時計が並んだ作品。プログラミングされた針は、規則的な動きの中から言葉や数字を生み出します。アナログな時針と分針の二つの要素を配列複製させる事によってパターンを生み出していく様子は圧巻です。

ダグラス・クープランド 「21世紀初頭のスローガン」2011年-

ダグラス・クープランド 「21世紀初頭のスローガン」2011年-


ダグラス・クープランド 「21世紀初頭のスローガン」2011年-

ダグラス・クープランド 「21世紀初頭のスローガン」2011年-

時代のリアリティを言葉でとらえる活動
ダグラス・クープランド 「21世紀初頭のスローガン」2011年-

スタジオ スワイン 「カン・シティ」 2012年

スタジオ スワイン 「カン・シティ」2012年

廃棄物とストリートカルチャーをクラフトでつなぐ活動
スタジオ スワイン 「カン・シティ」
2012年

 

タイトル:
企画展「活動のデザイン展」
会期:
2014年10月24日(金) – 2015年2月1日(日)
休館日:
火曜日(10月28日、12月23日は開館)、年末年始(12月27日 – 1月3日)
開館時間:
11:00 – 20:00(入場は19:30まで)
入場料:
一般1,000円、大学生800円、中高生500円、小学生以下無料
*15名以上は各料金から200円割引
*障害者手帳をお持ちの方と、その付き添いの方1名は無料
主催:
21_21 DESIGN SIGHT、公益財団法人 三宅一生デザイン文化財団
展覧会ディレクター:
川上典李子、横山いくこ

CITIZEN “LIGHT IS TIME” ミラノサローネ2014 凱旋展

 Spiralで開催中のCITIZENのミラノサローネ出展インスタレーション””LIGHT IS TIME“の凱旋展を見に行ってきました。雑誌や写真で見ていたものの、ミラノデザインウィーク2014で2冠(6部門中)に輝いたインスタレーションの凱旋展ですから、とても楽しみにしていたんですね。シチズンのデザインチームとDGTの田根さんが手がける会場構成。プロダクトブランドとしてのシチズンの姿勢が凝縮しています。以下コンセプトテキストからの引用ですが・・

シチズンのプロダクトポリシーは、「技術と美の融合」。
美のない技術に意味はないと考え、時計という小宇宙で“美”を追求してきたシチズン。その理念を世界に伝えるべく、2014年4月、シチズンは世界的デザインの祭典「ミラノサローネ」に出展します。160を超える国から、32万人以上が参加する世界的なデザインの祭典「ミラノサローネ」に出展することで、未来へと挑戦を続けるシチズンの魅力を、世界中の人々に伝えていきます。インスタレーションのテーマは、「LIGHT is TIME」。「光」と「時」の関わりを探求し、現在にとどまることなく、 未来へと挑戦を続けるシチズンの魅力をより多くの方に感じていただくために、ミラノから世界へと発信します。

まずはLIGHT is TIMEと名付けられた時と光をコンセプトにしたメインのインスタレーション。時計の地金を8万個使ってワイヤーでディスプレイしたものですが、その集積感は圧巻で、明滅するエフェクトライティングと音場に相まって幻想的な空間を生み出しています。その真ん中には、シチズンの時計第一号の懐中時計が展示されています。

次にマニファクチャー・エリア。自社で全ての部品を造るシチズンの想いやこだわり、製造の様子などがスコープに散りばめられた微小の部品、製造当時の写真などで展示されています。その精彩さを追求する為に努力を惜しまなかった姿勢が伝わってきます。 この後ミラノサローネのトロフィーの展示やシチズンの信念を可視化したパネルやムービ、シチズンの挑戦してきた技術の集積であるプロダクトの系譜の年表と続き、最後はサテライトウオッチをはじめとした、最新モデルの体験ができるタッチ&トライコーナーで展示全てが終わる構成になっています。

LIGHT is TIMEの圧倒的なインスタレーションに目が奪われてしまいますが、マニファクチャーエリアの展示も素晴らしく、日本のメーカーのこだわりと追求はイタリア人からみると病的に見えたかもしれませんね 笑。 個人的には、インスタレーションは想像以上に素晴らしくて文句の付けようが無かったのですが、サローネ会場と異なりここスパイラルでは「一続きの空間になっていない」為か、構成がわかりにくく入口から入って置いてあるフライヤーを観ないと順番に見られない・・僕らは、2(マニファクチャーエリア)→1(メインの LIGHT is TIME)→スパイラルマーケットを経由→6(タッチ&トライ)→5(年表)→4(グラフィック)→3(トロフィー)と観てしまったのが少し残念でした。会場の間取りから来る話ですから、やむを得なかったのでしょう。サローネのように順良く観られたらもっとシチズンの世界観に入り込めたのかもしれません。

ちなみに凱旋展は、24日まで。20:00までやっているようなので、観られていない方は是非。デザインの事がわからなくても感動出来ますし、シチズンという日本の時計メーカーの底力が体感出来る、素晴らしい展示会でした。

 

■開催概要■
会期:2014年11月14日(金)~24日(月・振休)11:00~20:00 会期中無休
会場:スパイラルガーデン(スパイラル1F)
〒107-0062 東京都港区南青山5-6-23
入場料:無料
主催:シチズン時計株式会社
お問い合わせ先:シチズン時計株式会社 お客様時計相談室 0120-78-4807
クリエイティブディレクション:シチズン時計株式会社 シチズンブランド事業部
会場構成・インスタレーションデザイン:DGT. (DORELL.GHOTMEH.TANE / ARCHITECTS)
照明・音響演出:LUFTZUG
音響設計・制作:WHITELIGHT

Photography X-M1 / Onomichi

尾道は、僕が小学生の頃に夏休みに祖父に連れられて良く訪れた町です。カメラマンだった祖父は、良く写真を撮ってくれたのですが、その原風景に残っているのが千光寺。低い山の山頂に築かれた小さな山寺です。尾道はお寺が多く、その殆どが山の中腹にあるため坂道が非常に多く(尾道は坂の町とか言われています)情緒ある風情が数多く残っています。瀬戸内海と山の間の狭い場所に街並が形成されている尾道は典型的な瀬戸内の小都市ですが、山頂から見る瀬戸内の風景は長閑で時間を忘れます。