空間知能技術を体験化する展示デザイン|CSPI-EXPO 2025 事例
建設・土木・測量の最先端技術が集結する国際建設測量展(CSPI-EXPO 2025)に、昨年に続き出展したMAPⅣ(マップフォー)の展示会ブースデザイン事例である。建設・測量、インフラ保全など多様な領域に応用可能な空間知能技術(3次元点群地図・位置推定・環境認識)を体系的に紹介し、MAPⅣの技術的優位性と社会実装力を訴求した。
デザインモチーフは「ライトフィネスライン」。点群の点が線、そして面につながるシームレスな様相をLEDライトで表現し、二方向あるエントランスからの誘いを担った。また、年間を通じて出展することを念頭にCIとコーポレートカラーを上端部に展開し、CIカラーを軸にした空間ブランディングとデザイン一貫性を醸成。
ハンドアウト&ショルダー/車載型3次元データ計測システム「SEAMS」は最新モデルをローンチ。ハンドアウト型はトルソーに、車載型は1/5サイズに纏めたレイヤーモックアップを専用設計しブースのフロントエンドに展開、通路通行者にフィジカルに展示訴求した。有機的なインフォグラフィックは壁面全体で表現し、先進性と技術全体の汎用性を俯瞰して理解できるよう注力している。リアルタイム環境モニタリングソフトウェアは実機展示を行い、モニター越しに体感できるシステムで展示。次世代を担う空間認識技術のダイナミックな表現を試みた。
デザインストラテジー Designcafe 平澤 太
ブースデザイン _ Designcafe 野村 茜
グラフィックデザイン _ 西口 明典
プロダクトディレクション_ EXTRADREI 山中亮介
プロダクション _ Designcafe / EXSTRADREI
プロデュース _ MAPⅣ
クライアント _ MAPⅣ
撮影 _ 木村昂貴
カテゴリー _ 展示会ブースデザイン・イベントプランニング
Exhibition Design Bringing Spatial Intelligence Technology to Life|CSPI-EXPO 2025 Case Study.
This is an exhibition booth design case study for MAP IV, which exhibited at the International Construction and Surveying Exhibition (CSPI-EXPO 2025) for the second consecutive year. The exhibition showcased the company’s spatial intelligence technologies (3D point cloud mapping, position estimation, environmental recognition) and highlighted their potential applications across diverse fields including construction, surveying, and infrastructure maintenance.
The design motif was ‘Light Finesse Line’. LED lighting expressed the seamless appearance of point cloud data connecting points into lines and then surfaces, serving to draw visitors in from the two entrances. Furthermore, with the intention of exhibiting throughout the year, the CI and corporate colours were displayed at the top section from a spatial branding perspective.
Handout & Shoulder/Vehicle-Mounted 3D Data Measurement System ‘SEAMS’ launched its latest model. The handout version featured a torso, while the vehicle-mounted version utilised a specially designed 1/5-scale layered mock-up displayed at the booth’s front end, physically engaging passers-by in the aisle. Organic infographics covered the entire wall surface, focusing on providing an overview of the system’s advanced nature and the versatility of the technology as a whole. Real-time environmental monitoring software was exhibited using actual hardware, allowing visitors to experience the system via monitors. The entire space attempted a dynamic expression of next-generation spatial recognition technology.
Design management _ Designcafe Hirasawa Futoshi
Booth design _ Designcafe Nomura Akane
Graphic design _ Nishiguchi Akinori
Product direction _ EXTRADREI Ryosuke Yamanaka
Production _ Designcafe / EXTRADREI
Client _ MAPⅣ
Photography _ Koki Kimura
Category _ Exhibition booth design, event booths, exhibition decoration, trade shows
イントロダクション
建設・土木・測量分野では、デジタル技術の進展により、3次元データやAIを活用した空間認識技術の重要性が急速に高まっています。インフラ管理や測量、建設現場の効率化において、3次元点群データや位置推定技術を活用した「空間知能技術」が注目されるようになりました。こうした最先端の建設DX技術が集まる展示会が「CSPI-EXPO(国際建設・測量展)」です。本記事では、CSPI-EXPO 2025に出展した MAPⅣ(マップフォー)の展示会ブースデザイン事例を紹介します。今回の展示では、3次元点群地図、位置推定、環境認識などを統合した 空間知能技術 をテーマに、建設・測量、インフラ保全など幅広い分野に応用できる技術体系を紹介しました。展示空間では、MAPⅣの技術的優位性と社会実装力を体験的に伝えるため、視覚的な演出と実機展示を組み合わせた空間設計が行われています
CSPI-EXPO(国際建設・測量展)とは
CSPI-EXPO(Construction & Survey Productivity Improvement Expo)は、建設・土木・測量分野の最新技術が集まる専門展示会です。建設機械、測量機器、3次元データ技術、建設DXソリューションなど、建設生産性の向上を目的とした技術やサービスが多数紹介されます。来場者は建設会社、測量会社、インフラ管理企業、自治体関係者など、現場の実務に関わる専門技術者が中心です。そのため展示ブースでは、技術の先進性だけでなく、実際の現場でどのように活用できるのかを具体的に示すことが重要になります。MAPⅣにとってもCSPI-EXPOは、空間知能技術の応用可能性と社会実装の実績を発信する重要な場となっています。
プロジェクト背景
空間知能技術の社会実装を訴求
MAPⅣは、3次元点群地図、位置推定、環境認識などの技術を統合した空間知能技術を開発しています。これらの技術は、建設測量だけでなく、インフラ点検、都市データ管理、モビリティ分野など幅広い用途で活用されています。今回の展示では、こうした技術の総合力を来場者に分かりやすく伝えることがテーマとなりました。単なる製品紹介ではなく、
空間知能技術の全体像
技術の応用可能性
実際の社会実装
を体系的に紹介する展示構成が求められました。
展示会出展の目的
今回の展示会出展では、主に次の3つの目的が設定されました。
空間知能技術の認知拡大
3次元点群地図や位置推定技術を統合した技術体系を紹介。
新製品のローンチ
3次元データ計測システム「SEAMS」最新モデルの発表。
建設DXソリューションの提案
測量・インフラ管理・建設現場での活用可能性を提示。
展示会ブースのターゲット
今回の展示では、建設・測量業界の専門来場者を主なターゲットとしました。
建設会社の技術者
測量会社のエンジニア
インフラ管理企業
建設DX導入を検討する企業
こうした来場者に対して、空間知能技術の全体像と具体的な活用方法を分かりやすく伝える展示構成が求められました。
展示会ブースデザインコンセプト
空間知能技術を象徴する「ライトフィネスライン」
今回の展示ブースでは、空間知能技術のデータ構造を視覚的に表現するデザインモチーフとして 「ライトフィネスライン」 を採用しました。点群データの「点」が連続して「線」となり、さらに「面」へと広がっていく様子をLEDライトで表現することで、空間データの構造を直感的に伝えるデザインとなっています。また、ブースには二方向から入れるエントランスを設け、LEDラインが来場者を自然にブース内部へ誘導する構成となっています。さらに、年間を通じた展示会出展を見据え、上部構造にはCIとコーポレートカラーを展開。CIカラーを軸にした空間ブランディングにより、ブランドイメージの一貫性を確保しました。
展示空間設計(回遊導線)
展示空間では、来場者が自然に展示内容を理解できる回遊導線を設計しました。ブース前面には新製品展示を配置し、通路からの視認性を高めています。来場者は次の流れで展示を体験します。
1 空間知能技術の概要
2 3次元データ計測システム
3 ソフトウェアソリューション
4 技術応用の可能性
この構成により、来場者が技術の全体像を段階的に理解できる展示体験を実現しました。
技術・製品の見せ方
展示では、空間知能技術を分かりやすく伝えるため、実機展示と視覚的演出を組み合わせました。
SEAMS(3次元データ計測システム)展示
ハンドアウト型と車載型システムの最新モデルを展示。
立体モックアップ展示
ハンドアウト型はトルソー展示、車載型は1/5スケールのレイヤーモックアップを制作し、通路からの視認性を強化。
インフォグラフィック展示
壁面全体に有機的なグラフィックを展開し、技術の全体像を視覚的に表現。
リアルタイムモニタリング展示
環境モニタリングソフトウェアを実機とモニターで体験できる展示。
これにより、来場者は空間知能技術の仕組みと応用可能性を直感的に理解できる展示となっています。
展示会ブースデザインのポイント
今回の展示ブースでは、次のポイントを重視しました。
技術コンセプトの視覚化
点群データ構造をLEDラインで表現。
フィジカル展示の強化
モックアップ展示により通路からの視認性を向上。
体験型展示
ソフトウェア実機展示による技術体験。
ブランド一貫性
CIカラーを活用した空間ブランディング。
成果
空間知能技術の先進性を強く印象づける展示
今回の展示ブースでは、LEDラインによる視覚的演出と実機展示を組み合わせることで、MAPⅣの空間知能技術の先進性を来場者に強く印象づける展示空間を実現しました。新製品SEAMSのローンチ展示と、リアルタイム環境モニタリングシステムの体験型展示により、来場者は技術の実用性を具体的に理解することができました。また、壁面全体を使ったインフォグラフィック表現により、空間知能技術の全体像と応用領域を俯瞰的に理解できる展示となりました。
まとめ
空間知能技術を体験化する展示会ブースデザイン
CSPI-EXPOは、建設・測量分野の最新技術が集まる展示会として、建設DXや測量技術の発信拠点となっています。MAPⅣの展示ブースでは、3次元点群地図や位置推定技術などを統合した空間知能技術をテーマに、技術の先進性と社会実装力を体験的に伝える展示空間を設計しました。LEDによるデザイン演出、実機展示、インフォグラフィックによる技術可視化を組み合わせることで、空間認識技術の可能性を来場者に分かりやすく伝える展示ブースとなりました。本事例は、高度なデジタル技術を展示空間で体験的に表現した展示会ブースデザインの好例と言えるでしょう。





















