今月のEsquire

定期購読しているEsquireの今月号はスイスの建築特集。

Esquireは、30代の男性向けに編集されている雑誌なのですが、毎回アートの観点からライフスタイルを追求するスタンスが好きで、もう2年ちょっと購読していますが、今回の記事の中で、建築家・安藤忠雄さんが鋭い提言をされていたので、紹介したいとおもいます。「安藤忠雄、美術館建築を語る」からの引用です。

「文化力というのは生きていくエネルギーの源だと思うんですよ。一番根本的なものです。で、そこで問題なのは、日本人の多く、特に男性は大学を卒業したら、まず美術館に行かない。本も読まない。音楽会に行かない。一人で散歩もしない。ただ生活のためだけに働くのですが、それではやっぱりエネルギー切れすると思うんですよ。だから日本人の40歳位の人を見ていると、だいたい燃え尽きてますね。しかし厄介なことに、人生は85歳まで生きるようになっているでしょう。それなのに定年は逆に早くなってきていて、55歳くらい。そうすると残り30年間どうするんですか?人生を愉しむエネルギーを蓄えていかないといけませんね・・・」

この文章は美術館建築を語る中での発言なのですが、美術館に行くことで大切なのは、「見る行為そのものではなくて”何を想って創ったのか”を考えること」だと結んでいます。

何か生きることそのものの意味にも繋がっていくのかもしれないですが愉しむことが「仕事だけ」にはなりたく無いなあって思いました。僕がやっているデザイン、特に建築やショップデザインは、大変だけどやりがい
があって面白い。でも、これを取ったら何も残らないだけは避けたいです。生活の中で起こる事に対して楽しめるというか。

文化力そして気持ちのゆとり、持ち続けたいなって強く思いました。

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