Designcafe-Blog | ブログ

Designcafe™ の主宰者、平澤太のブログです。デザイン考、ライフワーク、インサイト、旅行などを不定期に綴っています。

品川ストリングス・ホテル

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日曜日は、品川イーストワンタワー 26-32Fにあるストリングスホテル・トウキョウに宿泊してきました。品川の都市開発の目玉施設の一つであり、泊まるのを楽しみにしていたホテルの一つです。品川駅近くという事とクリスマスのカップルや子供のいない新婚さんでごった返していたのですが、ANA系列のホテルという安心感があるせいか、先日泊まったフォーシーズンズ丸の内ホテルより混雑していた印象があります。このホテル、空間デザインの部分で言うとパークホテル東京と似ていて、複合ビルの高層階に開発する故かそのメリットを最大限に生かした空間構成(大きなコリドー状の吹き抜け)になっています。見た目のインパクトやスケール感でいうとパークホテルよりこちらの方が上かもしれないです。ただ、パブリックのライトアップがちょっと頂けないかなと思いました。好みの分かれるところですね。

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部屋の設えは、質感のある素材、オリエンタルな空気感を醸し出すように注力された感じがして、良いですね。ちなみにこのホテルの空間デザイナーはロンドン在住のオーストラリア人デザイナー テリー・マクギニティーで、ホテルの空間デザインでは有名な方。スタイリッシュな空間創りでは定評のある方でもあります。

空間要素の中に「西洋から見た日本」的な発想がかいま見れて、例えばコリドー状に配列した客室、吹き抜けの中心に日本庭園を彷彿とさせるガーデンがあったりで、この辺の構成の仕方は西欧人特有の固定概念の様な気がします。この手法はパークホテルにも言えるのですが、そろそろ違うアプローチがあっても良いかもしれませんね。

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客室については、最近出来上がった東京のホテルでは標準的な広さで地価が世界でトップクラスに高い東京では止むなしかなと。グレードで言えば先日泊まったフォーシーズンズ丸の内ホテルの方が上ですが、狭い方が落ち着く僕にとってはこちらの方がリラックスできました。僕の場合、仕事上の実益(勉強と観察)とリラックスを兼ねてホテルに泊まるのですが、商空間や商業建築の場合、ビジネスとしての側面が強いのでやもすると、「なんでここを選ぶのか」「何を空間や建築物に求めるのか」を本当の意味で忘れがちだとおもうんです。ホテルでいうと空間デザインも必要なMDですし、ホスピタリティーとのバランス・・これらと宿泊費とのバランスみたいなものが評価につながる。これを長い間積み重ねて、初めてブランディングされていくと思うのですね。

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こういう事を肌で感じ取るには、街に出るなり、買い物したり、食べたり、泊まったりして五感を働かせないと理解できない様な気がします。百聞は一見にしかず。そんな感じでこのクリスマスは色々得られることが多くてとても有意義に過ごせました。

アイデアフラッシュ

今日は焼肉料理屋さんのプランを終日練っていました。先日深夜まで打ち合わせ(というかアイデアフラッシュ)をしたのですが、そこで出た内容を検証する(実際出来るのかどうか)のが目的です。今回の出店は候補地が2箇所あり現時点ではどちらに出店するかどうかが決まっていないのですが、より条件面的に沿った方で決定する方向でクライアントサイドが調整しています。

このお店はほぼ全席が個室になるので席効率がとても悪くなる(=ゆとりがある)のですが、借りようとしている物件がクリーニング屋+クリーニング工場で述べ床100坪あるため色々可能性があります。今のところ平屋で計画していますが工場内部に二階建ての計画が出来るかどうか等、建物の天井高を生かしたものまで考えています。

元々がクリーニング工場ですと建物の用途変更(使用目的を変える申請)が必要で、それに伴う必要諸設備に対する費用増が予想されるのですが、郊外好立地の物件で100坪の案件はなかなか出てこないので、想定初期投資コストを前提条件として置きながら計画を練っています。

このプロジェクトは来年3月には完成させるつもりなので時間が余り無いのですが、韓国の風景を切り取ったような風情のあるお店&建築物にしたいなと思っています。。

今月のEsquire

定期購読しているEsquireの今月号はスイスの建築特集。

Esquireは、30代の男性向けに編集されている雑誌なのですが、毎回アートの観点からライフスタイルを追求するスタンスが好きで、もう2年ちょっと購読していますが、今回の記事の中で、建築家・安藤忠雄さんが鋭い提言をされていたので、紹介したいとおもいます。「安藤忠雄、美術館建築を語る」からの引用です。

「文化力というのは生きていくエネルギーの源だと思うんですよ。一番根本的なものです。で、そこで問題なのは、日本人の多く、特に男性は大学を卒業したら、まず美術館に行かない。本も読まない。音楽会に行かない。一人で散歩もしない。ただ生活のためだけに働くのですが、それではやっぱりエネルギー切れすると思うんですよ。だから日本人の40歳位の人を見ていると、だいたい燃え尽きてますね。しかし厄介なことに、人生は85歳まで生きるようになっているでしょう。それなのに定年は逆に早くなってきていて、55歳くらい。そうすると残り30年間どうするんですか?人生を愉しむエネルギーを蓄えていかないといけませんね・・・」

この文章は美術館建築を語る中での発言なのですが、美術館に行くことで大切なのは、「見る行為そのものではなくて”何を想って創ったのか”を考えること」だと結んでいます。

何か生きることそのものの意味にも繋がっていくのかもしれないですが愉しむことが「仕事だけ」にはなりたく無いなあって思いました。僕がやっているデザイン、特に建築やショップデザインは、大変だけどやりがい
があって面白い。でも、これを取ったら何も残らないだけは避けたいです。生活の中で起こる事に対して楽しめるというか。

文化力そして気持ちのゆとり、持ち続けたいなって強く思いました。

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