Designcafe-Blog | ブログ

Designcafe™ の主宰者、平澤太のブログです。デザイン考、ライフワーク、インサイト、旅行などを不定期に綴っています。

臺北、淡水、臺中 2018_Vol.01|天成文旅 華山町 Hua Shan Din by Cosmos Creation

3Fエレベーターホール前の設え。バオビーくんがここにもいます。

客室のサイン。厚手のファインペーパーに箔押&クリップにて固定。カジュアルでいいアイデア。

客室内。ベッドボード上のイラストレーション。バオビーくんのコンセプトイラストとのこと。

客室のデスクサイド。金庫のケースに冷蔵庫がビルトインされています。笑

客室内ベッド側の全景。ベッドボード上のイラストレーション。バオビーくんのコンセプトイラストとのこと。

ホテルに併設されているレストランCAFE参四町。宿泊者はオプションで朝食ビュッフェをここで摂ります。ちなみにこの店の読み方はMACHI 34。日本語読みなんですね。笑

ホテルエントランス。ここにもバオビーくんがお出迎えしてくれます。

CAFE&BAR MACHI34前のパティオ。鮮やかなイエローの階段。ちなみにこの後ろに入院中?のバオビーくんが3匹いました。笑

ホテルのエントランスドア

ホテル外観。元々は1952年に建設されたの第一銀行の倉庫を2018年にリノベーション。

レセプションカウンター

レセプションカウンター裏の回廊部分のDisplay。銀行の倉庫をリノベーションということで金庫のキャラクターと金塊のオブジェがいたるところにあります。かわいいです。笑

レセプションカウンターの反対側のお土産コーナー。オリジナルのお土産が並んでいます。

3F客室のエレベーターホール

3Fエレベーターホール前の設え。バオビーくんがここにもいます。

2018年の研修旅行先は「台灣・臺北、淡水、臺中」

例年に引き続き、海外の都市に赴き”インプットしながら感じ取ってくる”事と”共有知を高める”為におこなっているDesigncafeの研修旅行。それは写真やインターネットの情報で解ったつもりでも、スケール感やボリューム感、空気感、香りなど、五感を働かせて体感しないと理解出来ない事が事が多いからです。今回のテーマは「台灣の建築、クリエイティブとヘリテージの関連、食を楽しむ」です。台灣は、日本からとても行きやすく3時間あれば大抵の主要都市に行ける気軽さがある一方で、近いがゆえに「いつでも行ける」的な意識があり(笑)7回目にしてようやく訪問することになりました。

個人的には2011年に観光で訪問したのが最後ですが、その頃から比べ大きな街の変化はないもののクリエイティブな新しい取り組みや世界的に注目されている建築が竣工しています。ASIAデザインアワードでも注目するデザインが台湾から発信されつつあり、その創造の源泉のようなものを感じ取ってこようと一路台北に向かいました。

天成文旅 華山町 Hua Shan Din by Cosmos Creation

天成文旅 華山町 Hua Shan Din by Cosmos Creation_ホテルのエントランスドア

天成文旅 華山町 Hua Shan Din by Cosmos Creation – ホテルのエントランスドア

ホテル外観。元々は1952年に建設されたの第一銀行の倉庫を2018年にリノベーション。

毎回頭を悩ませるホテルですが、今回五泊ということもあり、3泊と2泊で分け、メンバーでセレクトした異なる志向のホテルをチョイスしました。初日からお世話になったのが天成文旅 華山町 Hua Shan Din by Cosmos Creation。下記は、ホテルのウェブサイトからの引用ですが、

「コスモスクリエーション-華山町」は、台北の華山1914文化創意産業園区近くに位置し、銀行の倉庫だった時代からのフラットスラブ構造を残した歴史が刻まれた建物です。歴史や文化的考察を経て、銀行の倉庫であったこと、またかつての酒造の地に立地していることをテーマとした設計がなされています」

カテゴリー的にはブティックホテルになると思いますが、比較的低廉で泊まれ、街の中心地にあるということもポイントが高いです。この天成文旅 華山町 Hua Shan Din by Cosmos Creationは、1952年に建設されたの第一銀行の倉庫を2018年にリノベーションし、ホテルに生まれ変われせています。交差点の反対側に華山1914文化創意産業園区があり、クリエイティブな来訪者が多く訪れる地域性も考慮されてのことでしょう。この手のリノベーションホテルも、日本同様台湾でも盛んに建設されていて、その土地のヘリテージを汲みテーマ性を持って差別化しています。

ホテル外観。元々は1952年に建設されたの第一銀行の倉庫を2018年にリノベーション。

天成文旅 華山町 Hua Shan Din by Cosmos Creation_レセプションカウンター

レセプションカウンター

レセプションカウンター裏の回廊部分のDisplay。銀行の倉庫をリノベーションということで金庫のキャラクターと金塊のオブジェがいたるところにあります。かわいいです。笑

レセプションカウンター裏の回廊部分のDisplay。銀行の倉庫をリノベーションということで金庫のキャラクター(バオビーくん)と金塊のオブジェがいたるところにあります。かわいいです。笑

レセプションカウンターの反対側のお土産コーナー。オリジナルのお土産が並んでいます。

レセプションカウンターの反対側のお土産コーナー。オリジナルのお土産が並んでいます。

3F客室のエレベーターホール

3F客室のエレベーターホール

3Fエレベーターホール前の設え。金庫くん(勝手に命名)がここにもいます

3Fエレベーターホール前の設え。バオビーくんがここにもいます。

3Fエレベーターホール前の設え。バオビーくんがここにもいます。

3Fエレベーターホール前のバオビーくん。

客室のサイン。厚手のファインペーパーに箔押&クリップにて固定。カジュアルでいいアイデア。

客室のサイン。厚手のファインペーパーに箔押&クリップにて固定。カジュアルでいいアイデア。

客室内。ベッドボード上のイラストレーション。バオビーくんのコンセプトイラストとのこと。

客室内。ベッドボード上のイラストレーション。バオビーくんのコンセプトイラストとのこと。

客室内ベッド側の全景。ベッドボード上のイラストレーション。バオビーくんのコンセプトイラストとのこと。

客室内ベッド側の全景。ベッドボード上のイラストレーション。バオビーくんのコンセプトイラストとのこと。

客室のデスクサイド。金庫のケースに冷蔵庫がビルトインされています。笑

客室のデスクサイド。金庫のケースに冷蔵庫がビルトインされています。笑

ホテルに併設されているレストランCAFE参四町。宿泊者はオプションで朝食ビュッフェをここで摂ります。ちなみにこの店の読み方はMACHI 34。日本語読みなんですね。笑

ホテルに併設されているレストランCAFE参四町。宿泊者はオプションで朝食ビュッフェをここで摂ります。

ホテルに併設されているレストランCAFE参四町。宿泊者はオプションで朝食ビュッフェをここで摂ります。ちなみにこの店の読み方はMACHI 34。日本語読みなんですね。笑

ホテルに併設されているレストランCAFE参四町。ちなみにこの店の読み方はMACHI 34。日本語読みなんですね。笑

ホテルエントランス。ここにもバオビーくんがお出迎えしてくれます。

ホテルエントランス。ここにもバオビーくんがお出迎えしてくれます。

CAFE&BAR MACHI34前のパティオ。鮮やかなイエローの階段。ちなみにこの後ろに入院中?のバオビーくんが3匹いました。笑

CAFE&BAR MACHI34前のパティオ。鮮やかなイエローの階段。ちなみにこの後ろに入院中?のバオビーくんが3匹いました。笑

ホテルのヘリテージをアーティスティックにユーモア溢れる表現に一役買っているのが、ホテルのマスコット「バオビー」くん。至る所に「居る」上、グラフィックでもビジュアル化しているので気になるのですが、ホテルの解説だと、

マスコット – バオビー
見た目はがっちりしているバオビーは、実は繊細で細やかな気遣いができ、旅人とともに旅行の思い出を紡ぎます。マスコットのバオビーは、宝箱と金庫がイメージされています。頭は宝箱のように丸みがあり、腕は金庫のドアレバー、体の正面にあるダイヤル番号には年代が刻まれています。記憶力抜群のバオビーは、歴史や地理を諳んじ芸術や文化にも造詣が深く、旅人が楽しんだ旅の思い出を、バオビーは深く記憶に刻みます。

なかなか素敵なマスコットなんですね。マスコットのバオビーくんやデ・ステイルのオーマージュのロゴタイプ、テーマは一つだけど表現はアーティスト委ねていて、とても好感が持てます。建築的にはなるべく往時の状態を生かしつつ、インテリアはフラットスラブをそのまま生かし、カフェMACH34ではデコンストラクションして雰囲気の差別化を図っています。パブリック、カフェ、客室で絶妙に差異化しており飽きないです。これなら子供でも楽しめるし、今後も台北中心に、コンセプトホテルをリノベーションしていく計画の様で、今後もたのしみです。

コスモスクリエーション-華山町
TEL:+886-2-2351-5188
FAX:+886-2-2351-5678
所在地:10058台北市忠孝东路2段79号
公式サイト:www.huashandin.com.tw
お問い合わせ:service@huashandin.com.tw

 

臺北、淡水、臺中 2018 Reported by Futoshi Hirasawa

臺北淡水、臺中 2018_Vol.01|天成文旅 華山町 Hua Shan Din by Cosmos Creation
臺北淡水、臺中 2018_Vol.02|華山1914文創園區(華山1914
文創園区)
臺北、淡水、臺中 2018_Vol.03|雲門劇場 Cloud Gate Theater、淡水老街、漁人碼頭
臺北、淡水、臺中 2018_Vol.04|臺北市立圖書館北投分館、北投温泉
臺北、淡水、臺中 2018_Vol.05|台中駅、台中国家歌劇院
臺北、淡水、臺中 2018_Vol.06|台中市円形野外劇場、国立台湾美術館、宮原眼科
臺北、淡水、臺中 2018_Vol.07|Home Hotel DaAn
臺北、淡水、臺中 2018_Vol.08|國立臺灣大學社會科學院 COSS、辜振甫記念図書館
臺北、淡水、臺中 2018_Vol.09|松山文創園區(松山文創園区)
臺北、淡水、臺中 2018_Vol.10|在鎮和台灣用餐 街と台湾での食事

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Madrid_2018_Vol.10|Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía _ Caixa Forum Madrid

国立ソフィア王妃芸術センター Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía

ポルトガルから通算5日目、マドリッドの二日目午前中にソフィア王妃芸術センター(Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía、MNCARS))へ現国王の母でフアン・カルロス1世の王妃ソフィアにちなんで名付けられた現代美術を中心にキュレーションされた美術館です。

旧館と新館の二つの建物から構成されていて、旧館でメインのサバティーニ館はイタリアの建築家フランチェスコ・サバティーニが設計した病院をリノベーションして美術館とし、2005年にフランスの建築家ジャン・ヌーヴェルの設計による新館が増築されています。新館は、大屋根によって生まれたセンターコート(中庭)、現代美術の企画展示室、ファウンデーションのバックオフィス、ライブラリー、カフェ、ミュージアムショップで構成されていて、センターコートを取り囲むように構成されています。 ピカソ、ダリ、ミロなど作品を数多く所蔵している事で有名であり、そのほとんどはサバティーニ館にあります。ピカソの代表作『ゲルニカ』は、プラド美術館別館から本美術館に移されていて、プラド美術館との棲み分けも図られています。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。設計はジャン・ヌーヴェル。

国立ソフィア王妃芸術センター新館。薄くて巨大な大屋根が印象的な建築。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。テーパーエッジの屋根の稜線が旧館のモールドと揃っていて美しい納まり。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。巨大なサインボード。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。左側がサインボード、右側が旧館。新館側は、この巨大な隙間から誘うように構成されています。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。センターコート。巨大で厚みのあるトップライトと細くて規律のある柱の対比がドラマティックです。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。センターコート。トップライトの明るさは建築のダークな色彩の影響もあって抑制された感じ。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。旧館との対比。新館の大屋根がおおい尽くすような印象を生み出し、軒線と旧館に隙間を作ることで個としての建築のキャラクターを際立てています。このビューが個人的にはとても好きです。

タシットナレッジ(暗黙知)を逆手にとるような建築で、本来厚みのある部分を薄く細く、ボリュームの無い部分にボリュームを持たせるなど、対比による印象が強く残るように意識されたデザイン。印象的な大屋根も薄い軒線を生みだすためにテーパー構造になっていて、内側に入り込むほど厚みが増すように設計されています。この稜線とも言える薄さが肝で旧館のモールディングのラインと添わせ、若干の隙間を生む事で建築としての個のキャラクターを際立たせています。テーパー構造になると内側に厚みを取らないといけない(この部分にキャンテー構造で梁が内包されている)ため、トップライトの部分に厚みが現れヒューマンスケールを超えたダイナミックさを同時に生みだすことに成功しています。流石です。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。新館のライブラリー。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。展望エリアへ直行するエレベーター。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。新館1Fのトイレ。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。3F旧館との接合部

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。新館オフィスエリア

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。展望エリア

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。展望エリア

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。展望エリア

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。展望エリアから見た旧館

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。展望エリアから見たアトーチャ通り、アトーチャ駅舎。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。展望エリア、オフィス側を眺める

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。展望エリア大屋根の厚みがいかに厚いかわかる部分。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。旧館側から新館への接合部とそのサイン

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。旧館のコリドール。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。旧館のエレベーター。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。旧館のエレベーター。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。旧館の3Fのコリドール。ゲルニカが所蔵されているフロア。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。新館側のエントランスチケットセンター。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。旧館側のファサード。有名なビューです。

国立ソフィア王妃芸術センター新館 Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía。旧館側のファサード。有名なビューです。

元々病院ということもあり、窓から日差しが入る明るい旧館と大屋根に覆われた薄暗い新館という対比構図も面白く、通常殆どの人が旧館側からチェックインする事を考えると、名作に触れた後に新館に訪れる事で感じるダイナミックな印象は驚きをもって感じるはずです。

国立ソフィア王妃芸術センター
Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía
Calle de Santa Isabel, 52, 28012 Madrid, スペイン

カイシャ・フォーラム・マドリッド Caixa Forum Madrid

カイシャ・フォーラム・マドリッド Caixa Forum Madrid。スイス人建築家グループのヘルツオーク&ドムーロン Herzog & de Meuron

カイシャ・フォーラム・マドリッド Caixa Forum Madrid。スイス人建築家グループのヘルツオーク&ドムーロン Herzog & de Meuron。右側のバーチカルグリーンの建物は、別の建物。

スペインの大手銀行、カイシャ(Caixa)財団の文化施設がこのカイシャ・フォーラム。バルセロナ(こちらは磯崎新の設計で2015年の研修旅行で訪れています)に続き二件目の施設で、2001年より廃墟と化していたメディオディア電気公社の跡地を同社が購入し、展覧会などを行なう文化施設にコンバージョンしました。手がけたのはスイス人建築家ユニットのヘルツォーク&ド・ムーロン(Herzog & De Meuron)。東京だと青山のプラダが有名です。

界隈には前述の国立ソフィア王妃芸術センター、プラド美術館、ティッセン=ボルネミッサ美術館があり、点で結んだ時にその中心地に位置する絶好のロケーション。カイシャフォーラム自体が、時代やジャンルにとらわれずボーダレスなソーシャルデザインを社会に投げかけ、問題提起し、考察する事を主観においている施設なので、様々な企画展が催されています。面積2,000平米以上の敷地に、展示室、322席のホール、メディアライブラリー、講演会やその他の活動に使用できる複数の多目的ルーム、保存・修復工房、芸術作品倉庫があり、アートやソーシャルデザインのハブとして機能するように計画されています。

カイシャ・フォーラム・マドリッド Caixa Forum Madrid。スイス人建築家グループのヘルツオーク&ドムーロン Herzog & de Meuron。前庭にあるサイン。

カイシャ・フォーラム・マドリッド Caixa Forum Madrid。スイス人建築家グループのヘルツオーク&ドムーロン Herzog & de Meuron。

カイシャ・フォーラム・マドリッド Caixa Forum Madrid。スイス人建築家グループのヘルツオーク&ドムーロン Herzog & de Meuron。メディオディア電気公社の建築に積み増すするようにボリュームを加えた構造。

カイシャ・フォーラム・マドリッド Caixa Forum Madrid。スイス人建築家グループのヘルツオーク&ドムーロン Herzog & de Meuron。メディオディア電気公社の建築に積み増すするようにボリュームを加えた構造。反対面はこんな感じ。

カイシャ・フォーラム・マドリッド Caixa Forum Madrid。スイス人建築家グループのヘルツオーク&ドムーロン Herzog & de Meuron。メディオディア電気公社の建築に積み増すするようにボリュームを加えた構造。ディティール。

カイシャ・フォーラム・マドリッド Caixa Forum Madrid。スイス人建築家グループのヘルツオーク&ドムーロン Herzog & de Meuron。メディオディア電気公社の建築に積み増すするようにボリュームを加えた構造。一階部分は駐車場になっています。

カイシャ・フォーラム・マドリッド Caixa Forum Madrid。スイス人建築家グループのヘルツオーク&ドムーロン Herzog & de Meuron。メディオディア電気公社の建築に積み増すするようにボリュームを加えた構造。反対面。

カイシャ・フォーラム・マドリッド Caixa Forum Madrid。スイス人建築家グループのヘルツオーク&ドムーロン Herzog & de Meuron。2Fのチケットカウンターとミュジアムショップ。スケルトンの天井、アルミの階段でハイテックな印象。

カイシャ・フォーラム・マドリッド Caixa Forum Madrid。スイス人建築家グループのヘルツオーク&ドムーロン Herzog & de Meuron。階段部分。

カイシャ・フォーラム・マドリッド Caixa Forum Madrid。スイス人建築家グループのヘルツオーク&ドムーロン Herzog & de Meuron。2階のチケットカウンター。

カイシャ・フォーラム・マドリッド Caixa Forum Madrid。スイス人建築家グループのヘルツオーク&ドムーロン Herzog & de Meuron。1階のウェルカムウール的なリボンビジョン。

カイシャ・フォーラム・マドリッド Caixa Forum Madrid。スイス人建築家グループのヘルツオーク&ドムーロン Herzog & de Meuron。1階のウェルカムウール的なリボンビジョン。この日は企画展でウオーホルが開催していたので、このビジュアルが幾度となく映されていました

カイシャ・フォーラムのバルセロナと比べても、コンバージョンのボリュームを地階においてグランドライン(地上)から上は殆ど手付かず(見た目的には以前と変わらない)磯崎新プランに対して、マドリッドのヘルツオーク&ドムーロンのプランは真逆の上層階に積み増しし、建築としてのキャラクターとして表層的な差異を表現しています。

表層的な部分でしか建築の表現が難しくなっている現代建築においては、時間的コスト的な制約で地階のボリュームで勝負するよりも、このマドリッドのように上層に積み上げたほうが現実的で、かつユニークな表現が可能ではないかというトライアルの素養を感じます。ボリューム的にも国立ソフィア王妃芸術センター新館のような巨大でヒューマンスケールを超えたような建築ではなく、比較的コンパクトなので許されている部分はあるかもしれません。

ヘルツオーク&ドムーロンは、トライアルを思考しながら表現としての建築を都度都度、追求している感があるので、機会があれば他の建築をもっと見てみたいと思いました。

カイシャ・フォーラム・マドリッド Caixa Forum Madrid
Av. de Francesc Ferrer i Guàrdia, 6-8, 08038 Barcelona, スペイン

 

Lisboa / Porto / Madrid 2018 Reported by Futoshi Hirasawa

Lisboa 2018_Vol.01|Istanbu-Lisboa Aeroporto de Lisboa
Lisboa 2018_Vol.02|Chiado_Baixa Pombalina de Lisboa_Primeiro dia
Lisboa_2018_Vol.03|Mercardo da Ribeira_Álvaro Siza_Alfa Pendular
Porto_2018_Vol.04|Lisboa to Porto_Restaurante Casa Aleixo_Descobertas Boutique Hotel
Porto_2018_Vol.05|Historic Centre of Oporto_Casa de Musica
Porto_2018_Vol.06| Museu Serralves|Ponte Dom Luís I
Porto_2018_Vol.07|Livraria Lello _ O que eu vi na cidade do Porto
Madrid_2018_Vol.08|Artiem MadridLa ciudad de Madrid
Madrid_2018_Vol.09|
Hotel Puerta America
Madrid_2018_Vol.10|Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía _ Caixa Forum Madrid
Madrid_2018_Vol.11|El mercado de Madrid y la comida

Madrid_2018_Vol.09|Hotel Silken Puerta America

建築家、デザイナーの競演。ホテル シルケン プエルタ アメリカ。

マドリッドでの楽しみにしていた一つがこの「ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)」。場所的には中心地の中でもやや外れにありますが、メトロが充実しているマドリッドではあまり気にならないロケーション。ロケーション以上に、各エリアごとに異なるデザイナーを起用して競演しているその設えとファシリティーが最大の魅力です。ジョン・ポウソンが担当したレセプション&ロビー、クリスチャン・リアグレが担当したレストラン、実質2Fの1stフロアー全体と客室を手がけたザハ・ハディドなど他もノーマン・フォスター、ジャン・ヌーベル、ロン・アラッド、磯崎新、デイビッド・チッパーフィールド、マーク・ニューソンなど錚々たるメンバーが客室やパブリックスペースをデザインしています。建築実施設計とデザインマネージメントは、スペイン人のフェリペサエス・デゴルドア(SGAエステュディオ)が担当しています。多様性、価値観の解釈を自由に表現するため、各建築家やデザイナーに自由な裁量が与えられてデザインしておりテーマは「夢を見られる場所」。浮世離れということでしょうか。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)のファサード。デザインは、ジャン・ヌーヴェル。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)のファサード。デザインは、ジャン・ヌーヴェル。別角度で。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)のファサードのディティール。全ての部屋にオーニングが付いています。日差しが強いスペインではお馴染みの仕様。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)のフアプローチ脇。サインがかわいいです。AMERICAとあるのは、目の前の通りがアメリカ通りなので。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)のレセプションロビー。デザインは、ジョン・ポーソンが担当。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1Fレストラン。デザインは、フランス人のクリスチャン・リアグレが担当。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1Fレストラン。デザインは、フランス人のクリスチャン・リアグレが担当。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)のアプローチから見た、レセプションロビー。デザインは、ジョンポーソンが担当。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)のレセプションロビーをレストランサイドから。デザインは、ジョンポーソンが担当。

ミニマムで端正な作風で「Theモダニズム」な印象の空間を設えたジョン・ポーソンのレセプションロビー。決して広くはないのですが、このホテルでもっとももてなしの接点になるエリアをジョン・ポーソンが担当したのは興味深く、印象的。他が浮世離れしすぎていますからね 笑。 クリスチャン・リアグレのレストランは、2Fのビュッフェエリアも含めてバーチカルに空間を捉えていて、全体的にオーセンティックな設え。コーディネートの質も高く安定しています。 ジャンヌーヴェルのファサードは、マドリッドの気候や陽気にマッチした彩度の高い鮮やかな印象ですが、オープンして13年たち少し褪せてしまった印象(笑)グラデーションが左右に広がっているので否が応でも目立ちます。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1Fレストラン。デザインは、フランス人のクリスチャン・リアグレが担当

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)のビュッフェエリアもフランス人のクリスチャン・リアグレが担当

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)のビュッフェエリア。宿泊客以外もビュッフェ目的で外来客が来ます。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)のビュッフェエリアのテーブルセット。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)のビュッフェの食事。メニューも多様で食事が楽しいです。

 

1st Floor のZaha Styleへ。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor のエレベーターホール前のシンボルライト。デザインはザハ・ハディド。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor のエレベーターホール前のシンボルライト。デザインはザハ・ハディド。LEDのRGBで色彩変化します。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor のエレベーターホール前のシンボルライト。デザインはザハ・ハディド。LEDのRGBで色彩変化します。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor のエレベーターホール前のシンボルライト。デザインはザハ・ハディド。LEDのRGBで色彩変化します。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor のエレベーターホール前のシンボルライト。デザインはザハ・ハディド。LEDのRGBで色彩変化します。反対側から。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor の分岐点。左右の通路で部屋が分かれます。デザインはザハ・ハディド。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor、部屋のドア。デザインはザハ・ハディド。コーリアン製で部屋のナンバーと在室の有無がバックライトで表示されます。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor の128号室。デザインはザハ・ハディド。今回宿泊した部屋です。写真の露出的にはこの写真が現実に一番近いです。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor の128号室。デザインはザハ・ハディド。このフロアーでもっとも多い平均的な広さの部屋。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor の128号室。デザインはザハ・ハディド。直線がほぼないシームレスな空間はコーリアンとFRPでの造形。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor の128号室。デザインはザハ・ハディド。窓側からドア側を見たビュー。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor の128号室。デザインはザハ・ハディド。窓側からドア側を見たビュー。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor の128号室。デザインはザハ・ハディド。ベッドボード。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor の128号室。デザインはザハ・ハディド。収納もフューチャーな感じでかっこいいのですが、

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor の128号室。収納ですが完全に隠れず反対側は見えています。笑

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor の128号室。デザインはザハ・ハディド。トイレはザハデザインの便器でイタリア製。これは既製品ですが、自分のデザインという意味で徹底しています

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor の128号室。デザインはザハ・ハディド。バスルームとバスダブもシームレスにつながっており、足元がハレーションして怖かったです。笑

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor の128号室。デザインはザハ・ハディド。バスルームの洗面スペース。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor の128号室。デザインはザハ・ハディド。バスルームの洗面スペース。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)の1st Floor の128号室。デザインはザハ・ハディド。ベッドサイドボード。

ホテル・シルケン・プエルタ・アメリカ(Hotel Silken Puerta America)でも最も人気の高い1st Floorのデザインはザハ・ハディド。シームレスでザハらしいインテリアデザインです。ザハが手がけた事例だと、香港のジョッキーズクラブイノベーションタワー韓国ソウルの東大門デザインプラザ、南青山に昔あったニールバレットの旗艦店に続いて4件目の訪問。イノベーションタワーはあちらこちらで破綻していて少し残念でしたが、イノベーションタワーより前に竣工しているこちらの方が、空間としての破綻がなく施工精度もなかなか良いです。ザハのデザインは施工の力に左右されてしまいますからね。

今回宿泊した128号室も含め、部屋の狭さをシームレスな空間が解決していて開放感があります。矩形の空間であれば部屋の狭さを露骨に感じてしまうかもしれませんね。ホテル全体のデザインテーマ「夢を見られる場所」に期待を寄せれる作家ですし、期待以上にいい部屋でした。ただ、休息できるかというと、あまりに浮世離れしすぎていて長期間は泊まりたくないかもしれません(笑)

通常は景観性の悪さから避けられる低層階にザハやノーマンフォスターなど当代の建築家を起用して話題性を持たせ高層階に艶のある空間を作れる建築家や作家を起用するあたりも、全体のマネージメントの秀逸さをを感じます。セキュリティー上、他の客室フロアーにはアクセスできませんが、日に一回見学ツアーが組まれているので、全部見て見たい方はそちらを是非。

各フロアーの建築家、デザイナーのリストは下記の通り。

1st floor Zaha Hadid (ザハ・ハディド)
2nd floor Norman Foster (ノーマン・フォスター)
3rd floor David Chipperfield (デービッド・チッパーフィールド)
4th floor Plasma (エバ・カストロ、ホガー・ケーン)
5th floor Victorio & Lucchino (ビトリオ&ルチノ)
6th floor Marc Newson (マーク・ニューソン)
7th floor Ron Arad (ロン・アラッド)
8th floor Kathlyn Findlay (キャスリン・フィンドレー)
9th floor Richard Gluckman (リチャード・グルックマン)
10th floor Arata Isozaki (磯崎新氏) 
11th floor < Mariscal& Salas (ハビエル・マリスカル、フェルナンド・サラス)
12th floorとファサード Jean Nouvel (ジャン・ヌーベル)
※1st Floorが実質3階になります。

 

Lisboa / Porto / Madrid 2018 Reported by Futoshi Hirasawa

Lisboa 2018_Vol.01|Istanbu-Lisboa Aeroporto de Lisboa
Lisboa 2018_Vol.02|Chiado_Baixa Pombalina de Lisboa_Primeiro dia
Lisboa_2018_Vol.03|Mercardo da Ribeira_Álvaro Siza_Alfa Pendular
Porto_2018_Vol.04|Lisboa to Porto_Restaurante Casa Aleixo_Descobertas Boutique Hotel
Porto_2018_Vol.05|Historic Centre of Oporto_Casa de Musica
Porto_2018_Vol.06| Museu Serralves|Ponte Dom Luís I
Porto_2018_Vol.07|Livraria Lello _ O que eu vi na cidade do Porto
Madrid_2018_Vol.08|Artiem MadridLa ciudad de Madrid
Madrid_2018_Vol.09|
Hotel Puerta America
Madrid_2018_Vol.10|Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofía _ Caixa Forum Madrid
Madrid_2018_Vol.11|El mercado de Madrid y la comida